61系「コロナ・マークⅡ」を名乗る最後のモデル|1983年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ グランデ ツインカム24 Vol.1

富士通テン・バイヨのオーディオ下に設置されているのがクルーズコンピューターの操作パネル。航続距離や到着予想時刻、消費燃料などを表示。

       
1980年代から2000年代初頭まで日本のアッパーミドルサルーンはマークⅡ3兄弟中心に世界が回っていた。とくに3兄弟が揃った80年代はハイソカーブームを巻き起こすと同時に先頭に立って時代を動かした。
まさに80年代を象徴する一台となったマークⅡ3兄弟を3世代にわたって分析&紹介していこう。
※特集内では特定の車種・グレードを示す場合を除き、各世代を示す表記を一般的な通称となる61/71/61系またはシリーズとしています。

【1983年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ グランデ ツインカム24 Vol.1】



往年のイーグルマスクが復活し、さらに高まったマークⅡ人気


 2ドアハードトップを廃止し、6ライトセダンのほか、スタイリングとユーティリティーの両立を狙った4ドアハードトップをラインナップに加えた61系マークⅡ。正式車名として、「コロナ・マークⅡ」を名乗る最後のモデルでもある。先代の30/40系から大きく変わった直線基調のエクステリアデザインは、空力性能や居住性の向上を狙ったもの。

 一方室内は、ハイソカーの象徴と言えるソファのようなルーズクッションタイプのシートを採用するなど、高級感を強調する装備が取り入れられた。

 また、12ビットのマイコンで高精度なエンジン制御を行う「TCCS」や、世界初の合成音声による警告装置「スピークモニター」など、エレクトロニクスを積極的に採用したこともニュースだった。そして1982年のマイナーチェンジで、前後のデザインを変更。初代マークⅡ後期で採用されていたイーグルマスクが復活し、話題となったのである。


>>【画像15枚】正式な車名である「CORONA MARKⅡ」のロゴが唯一記されているのがクオーターピラーなど



正式な車名である「CORONA MARKⅡ」のロゴが唯一記されているのがクオーターピラー。





フロントのメッシュグリルにTWINCAM24のエンブレムが装着される。


1983年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ グランデ ツインカム24 (GX61)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(㎜). 4670×1690×1395
ホイールベース(㎜) 2645
トレッド前/後(㎜) 1390 / 1395
車両重量(㎏)  1275
エンジン型式 1G-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(㎜) 75.0×75.0
圧縮比 9.1:1
最高出力(ps / rpm) 160 / 6400
最大トルク(㎏-m / rpm) 18.5 / 5200
変速比 1速 2.450 / 2速 1.450 / 3速 1.000 / 4速 0.688 / 後退 2.222
最終減速比 4.100
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 185 / 70SR14(前後とも)
発売当時価格 245.7万円

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ グランデ ツインカム24(全2記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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