「状態の良いグランデGはもうない!」と購入を決意|1989年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ 3.0 グランデ G

今では3Lの走りに大満足だ。

       
1980年代から2000年代初頭まで日本のアッパーミドルサルーンはマークⅡ3兄弟中心に世界が回っていた。とくに3兄弟が揃った80年代はハイソカーブームを巻き起こすと同時に先頭に立って時代を動かした。
まさに80年代を象徴する一台となったマークⅡ3兄弟を3世代にわたって分析&紹介していこう。
※特集内では特定の車種・グレードを示す場合を除き、各世代を示す表記を一般的な通称となる61/71/81系またはシリーズとしています。

【1989年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ 3.0 グランデ G Vol.3】

【2】から続く

 そんな7M‐GE型のトルクフルな走りとナチュラルな加速フィーリングは格別で、そのゆとりは1ランクも2ランクも上のものだ。オーナーもこの点には大満足で、「エンジンと4速AT(ECT‐S)の組み合わせがとてもいい。オートドライブを80km/hに設定した状態で中央道の談合坂を迎えても、4速ロックアップしたまま登りますから。しかも室内は静かで快適。やっぱり長距離はとてもラクです」と話す。なお、マイナーチェンジでオートマチックとエンジンの協調制御が進み、変速ショックを和らげ、さらに上質な走りを手にしている。

 パーソナルセダンという位置付けのマークⅡ3兄弟に、「所有する誇り」というステータス性と珠玉の7M‐GE型エンジンのゆとり、3ナンバーボディの品格を与えた3.0グランデG。バブルが生んだ最上級モデルは、新たな境地を切り開いた。

>>【画像17枚】グランデGの中でも、排気量のエンブレムが付く3Lと2.5Lは「grande」と「g」が一体となるエンブレムなど 排気量が付くなど3Lと2.5Lは「grande」と「g」が一体化するグランデGのエンブレムなど



アルミホイールはトヨタ純正のBBS。センターキャップに小さく「TOYOTA」の文字が入るのが特徴。





3L車はサイドモールが厚くなり全幅で15mm拡大している。





81系オーナー必須のリアバックバイザー。リアガラスにはスリットシェードを装着。どちらも純正オプション品。


OWNER’S VOICE/希望とは違ったけれど3Lを選んで大満足

 オーナーがもともと希望したグレードは、カタログでひと目ぼれした「G内装」と、オーナーの父親が新車当時に乗っていた後期2.5グランデのデザインが好きだったこともあり、「両方を満たす後期2.5グランデGモデルでした」だった。しかし、クルマを探しているときはエコカー補助金の真っ最中で、中古車のタマ数が少なく諦めかけていた。そんなときに出合えたのがこの個体で、「状態の良いグランデGはもうない!」と購入を決意。今では3Lの走りに大満足だ。



81系の取材に協力してくれたのは「club81.net」のメンバーを中心に81系を通じて交流が深まった面々。当日は全国各地から駆けつけてくれた。


1989年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ 3.0 グランデ G(MX83)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1710×1375
ホイールベース(mm) 2680
トレッド(mm) 1455(前後とも)
車両重量(kg) 1520
エンジン型式 7M-GE型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 2954
ボア×ストローク(mm) 83.0×91.0
圧縮比 9.8:1
最高出力(ps / rpm) 200 / 5600
最大トルク(kg-m / rpm) 27.0 / 3600
変速比 1速 2.531 / 2速 1.531 / 3速 1.000 / 4速 0.705 / 後退 1.880
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / ダブルウイッシュボーン
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 301.8万円


初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 トヨタ マークⅡ ハードトップ 3.0 グランデ G(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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