「一生手放さない」部品が供給されているものは交換済み。ドアノブのストックも! 〜2014〜|1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP  Vol.3

伝統のブロアム系に加えて、走りのグランツーリスモも登場

       
【1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP  Vol.3】

【2】から続く

 高級路線を突っ走るクラウンに対し、乗るクルマから走らせるクルマへと大きくイメージチェンジを図ったY31は、新たなユーザー層を取り込むことに成功した。ちなみに1989年のマイナーチェンジでは、VG20DETの出力が210psにアップし、同エンジン搭載車には乗用車では世界初の5速ATを採用。さらに上級グレードにはマルチAVシステムがオプションで設定され、商品力を高めたのだ。



 オーナーは、この個体が自身2台目のY31。1台目は前期を中古で購入したものの、度重なるトラブルに嫌気がさして手放してしまったという。その後、さまざまなクルマが候補に挙がったが、「好きで手に入れたY31をもう一度乗りたい」と思い、今度は新車で後期を購入したそうだ。そして、手もとに来て約24年たったY31は、外装のメッキパーツやエアサスなどを昨年新品に交換し、抜群のコンディションを維持。パーツの供給がなくなってきていることが悩みだそうだが、「一生手放さない」と誓いを立ててくれた。

▶▶▶【画像18枚】ボンネット裏のインシュレーターは新品に交換。また、2種類は新調したが、ひとつだけ手に入らなかった3種類あるステッカーなど

OWNER’S VOICE/色味が変わって仕方なくレッドパールを選択!?

「本当は最初に購入した前期と同じダークレッドが欲しかったのですが、後期では色味が変わってしまったので、近似色のレッドパールを選びました」と話すオーナー。とはいうものの、Y31にかける情熱は人並みならぬもので、外装から内装までコンディションは抜群。聞けば、部品が供給されているものは交換し、ドアノブも確保しているとか。オーナーの手もとにある限り、このY31は新車のような状態を保っていることだろう。




Y30からキャリーオーバーされたVG30ET型だが、ハイフローターボの採用や圧縮比アップ、点火時期制御システムの改良により、全域に渡ってトルクが向上。



1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP (Y31)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4860×1720×1380
ホイールベース(mm)  2735
トレッド前/後(mm) 1445/1460
車両重量(kg)  1550
エンジン型式  VG30ET型
エンジン種類 V型6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 8.3:1
最高出力(ps/rpm) 195/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/3200
変速比 1速 2.785 / 2速 1.545 / 3速 1.000 / 4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 3.700
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/65R15(前後とも)
発売当時価格 381.5万円

初出:ハチマルヒーロー 2014年 11月号 vol.27(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V30ターボ ブロアムVIP (全3記事)

関連記事: セドグロクラウン宿命の好敵手

【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

RECOMMENDED

RELATED

RANKING