東海豪雨で水没したが、4年かけてフルレストア|1968年式 トヨタ スポーツ 800 Vol.3

シンプルなデザインながら、スポーツカーらしい雰囲気を持つインテリア。ブラックスポークのステアリングは後期から採用されたもので、前期はシルバースポークだった。

       
【1968年式 トヨタ スポーツ 800 Vol.3】

【2】から続く

OWNER’S VOICE/東海豪雨で水没したが、4年かけてフルレストア

大好きなVANのスタジャンを着こなすオーナー。某イベントでトヨタの豊田章男社長に「世界一きれいなヨタハチ」と褒められたとか。




ボンネットには、トヨタの元ワークスドライバー・細谷四方洋さんのサインが。ナゴヤクラシックカーミーティング2010で書いてもらったという



「高校生の頃から憧れていましたが、ノスタルジックヒーロー誌(1993年4月号)に掲載されていたヨタハチを見て無性に欲しくなったんです」とオーナー。その後すぐさま知人の紹介でこの個体を入手したが、2000年の東海豪雨でルーフまで浸かるほどの被害に見舞われてしまった。
 しかしオーナーはそんな災難にも屈せず、本誌で知った愛知県の柴自動車でフルレストアすることを決意。そして、内外装からエンジンルームまで手を入れ、エンジンもオーバーホール。完成まで4年近くかかったが、そのクオリティーに大満足だという。また、理解してくれている奥さまや協力的な息子さんにも感謝しているそうだ。

▶▶▶【画像23枚】軽量化を優先した結果なのだろう、とにかくシンプルなつくりとなっているドアの内張りなど





シンプルなデザインながら、スポーツカーらしい雰囲気を持つインテリア。ブラックスポークのステアリングは後期から採用されたもので、前期はシルバースポークだった。





大径のタコとスピードに、油圧と油温、電流と燃料という2つの小径コンビネーションメーターを組み合わせたメーターパネル。


1968年式 トヨタ スポーツ 800(UP15)
Specification 諸元
全長 3610mm
全幅 1465mm
全高 1175mm
ホイールベース 2000mm
トレッド 前 / 後 1203 / 1160mm
最低地上高 175mm
室内長 785mm
室内幅 1250mm
室内高 965mm
車両重量 580kg
乗車定員 2名
最高速度 155km / h
0→400m加速 18.4秒
登坂能力sinθ 0.441
最小回転半径 4.3m
エンジン型式 2U型
エンジン種類 空冷水平対向2気筒OHV
総排気量 790cc
ボア×ストローク 83.0×73.0mm
圧縮比 9.0:1
最高出力 45ps / 5400rpm
最大トルク 6.8kg-m / 3800rpm
トランスミッション型式 前進4段後退 1段オールシンクロ
変速比 1速 4.200 / 2速 2.400 / 3速 1.550 / 4速 1.125 / 後退 4.33
最終減速比 3.300
燃料タンク容量 30L
ステアリング形式 ウォームセクタロータ(18:1)
サスペンション前 / 後 トーションバー式独立懸架 / 非対称半楕円リーフスプリング半浮動式
ブレーキ前 / 後 ツーリーディング / リーディングトレーリング
ホイール前後とも スチール(4J)
タイヤ前後とも 6.00-12-4PR
発売当時価格 59.2万円

初出:Nostalgic Hero 2016年 4月号 vol.174(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 トヨタ スポーツ 800(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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