ハコスカ、240ZG、1600GT・・・お気に入りの5台を収めるガレージ兼物置小屋｜ヒーローの棲むガレージ　Vol.2

2005年12月に完成したガレージ。前側はクルマの出し入れがしやすいよう全面シャッターが備えられていて、ガレージ内にはハコスカGT-R、240ZG、アルトワークスRSR、トヨタ1600GT、ポルシェ911ターボが収まっている。

【ヒーローの棲むガレージ　お気に入りの5台を収めるガレージ　Vol.2】

【1】から続く

　ダイハツフェローSSからスタートしたSさんの車歴。その次はプリンス・グロリアスーパー6。「プリンスはよう走るな」と感心し、購入したのがプリンス・スカイラインS54B。このS54Bで、大阪万博会場の周回路を走り回っていたそうだ。

　その後、クーラーが利いて、楽に乗れるクルマが欲しくなり、スカイラインHTのGT‐Xを購入。ところが、サーキットを走れるクルマも欲しいと、HTのハコスカGT‐Rを購入した。

「当時、サーキット走行というと、富士スピードウェイで行われるGT‐Rオーナーズクラブの走行会ぐらいしかなかったんです。それで、GT‐Rを買って富士を走ったんです。ただし、サーキットを走ると、エンジンや足回り、ボディとかがガタガタになった。それで、エンジンOH、ボディも下回りまでキチンと全塗装までしたんです。でも、そのまま10年くらいは走らせてないな」　当時、GT‐Rで走り回っていたオーナーは、ある日同じHTのGT‐Rに乗るオーナーと知り合いになる。さらに、その友人が4ドアのGT‐Rに乗っていることもあって、その3人が中心になって「奈良ヒストリックカークラブ(NHCC)」を結成。すると、フェアレディやS800、ハコスカ、ケンメリ、TE27、ブルーバードに乗るオーナーが集まり、現在も40台規模のカークラブとして活動している。

「GT‐Rが縁で、NHCCをはじめ、いろんな仲間ができたので、恩があります。だから、このGT‐Rは手放せないです」とオーナー。いつかは整備して、公道復帰させるつもりとのこと。

　現在、手元にある5台のうち、乗って楽しいのはアルトワークスRSR。通勤にも使っていたそうだが、現在は車検切れの状態。車検があるのは、2013年8月に入手したトヨタ1600GTとポルシェ911ターボの2台だ。

【画像26枚】サーキット走行によるダメージは修復され、エンジンOHしてあるものの、10年ほど車検切れの状態のため、公道を走っていないKPGC10。そのエンジンルームなど

「手頃なサイズでパワーがあるクルマ。走って、曲がって、止まれるとなると、ポルシェしかないということで、2002年に買いました。930と迷いましたが、装備や走りは964が上でした」とオーナー。67歳になる現在も、まだまだ現役で走り回って楽しんでいるようだ。



1971年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-R： 現在の5台の中でも、特に思い入れがあるのがGT-R。「このクルマのおかげでいろんな仲間ができたから、恩がある」とオーナー。




1972年式 日産 フェアレディ240ZG： 「240ZGは、買う気はなかったんだけど……。話せば長くなるんや」と何やらワケアリそうな感じ。ボディはしっかりしていたため、純正色で全塗装し、エンジンもOH。今後は、SUキャブのままファインチューンを施して、走らせる予定だとか。





1992年式 スズキ アルトワークスRSR： 「ワークスRに乗ってみたら、これがオモシロかった。それで探したら3500km走行のRSRがあったので、実車を見ずに買った」というお気に入り。





1967年式 トヨタ 1600GT： 2013年8月に縁があって入手した1台。レストア済みで調子がよかったのが決め手だった。「社会人になった当時から憧れていたクルマです」とオーナー。





1992年式 ポルシェ 911ターボ： 「知人から最終の930ターボ(5速)を譲ってもらうつもりだったが、964のほうが装備もよく、車高調も標準で車高を下げられるので964にした」そうだ。



1964年式 ホンダドリーム CL-77： 16歳からスポーツカブやドリームCB450に乗っていたオーナー。「バイクは危ない」といいつつ、レストア済みのドリームCL-77を衝動買い。


初出：Nostalgic Hero 2015年 12月号 Vol.172（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

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