助手席背もたれの真ん中だけが後ろに倒れるってどういうこと?|1981年式 セドリック 4ドア ハードトップ 280Eブロアム Vol.2

直線基調の端正なスタイリングは、それまでの330とは大きく異なるデザイン。左右に回り込んだ凝った形状のリアウインドーは、オーナーお気に入りのポイントだ。

       

シャープなフォルムと、高級車ならではの質感や重厚感

【1981年式 セドリック 4ドア ハードトップ 280Eブロアム Vol.2】

【1】から続く

 430を語るうえでメカニズムのことを取りざたされることは多い。それだけのインパクトを残したのだから当然だ。しかし、デザイン面でもそれまでのセド・グロに大きな変化をもたらしたのも事実だ。

 先代にあたる330はアメ車を強く意識した曲線を多用したデザインだったが、430では真逆ともいえる手法を選んだ。水平ラインを基調に造形されたシャープなフォルムとし、高級車ならではの質感や重厚感を表現。さらに、左右まで回り込んだリアウインドーや英国車のように下がったトランク形状で、品格の高さを演出している。また、存在感のある端正な顔立ちも、多くの人に受け入れられた要因だ。


助手席シートバックの内側が後方に倒れ、リアシートの乗員が足を伸ばすことができるリラックスシートや、ウッド調のパネルを採用したインパネ周辺など【写真18枚】




この430から画期的な「ECCS」が採用され、燃費や実用性、メンテナンス性が向上したL28E型。1981年のマイナーチェンジで圧縮比が高められ、最高出力が10ps、最大トルクは0.5kg-mアップした。





ハコスカやS30Zに装備されていたエンジンルーム内のメンテナンスランプは、オーナー自ら増設したもの。





バッテリー液の残量を知らせるセンサーも正常に作動。液量が少なくなると、オーバーヘッドコンソールのワーニングランプが緑から赤になるそうだ。


【3】に続く


1981年式 セドリック 4ドア ハードトップ 280Eブロアム
SPECIFICATIONS 諸元
セドリック 4ドアハードトップ 280Eブロアム(430)
全長×全幅×全高(mm) 4885×1715×1410
ホイールベース(mm)  2690
トレッド前/後(mm) 1415/1380
車両重量(kg) 1500
エンジン型式z L28E型
エンジン種類 直列6気筒SOHC
総排気量(cc) 2753
ボア×ストローク(mm) 86.0×79.0
圧縮比 8.8:1
最高出力(ps/rpm) 155/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 23.5/4000
変速比 1速 2.458/2速 1458/3速 1.000/ 後退 2.182
最終減速比 4.111
ステアリング形式 バリアブルレシオ式ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/5リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 299.4万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年 11月号 vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式 セドリック 4ドア ハードトップ 280Eブロアム(全3記事)


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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOYA SHINKAI(SALUTE)/新飼亮也(サルーテ)

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