【「SNJ東京2022」をプレイバック!!】ミニトラ流儀でねじ伏せた激低スラムドフォルムの“ぶっとび”スターレット!

国産ホットハッチをミニトラ流儀でねじ伏せるハイドロスラミンフォルムが超過激なスターレット

       
モノコックチャネリングなど大技連発!
ミニトラ流儀の過激バックヤードビルド

【画像10枚】前期&後期のいいとこ取りをしたフェイス、サイドシルとフロアの位置が上下逆転するボディドロップ、左ハンドリへとコンバージョンしたコクピットなど、大技炸裂の激低着地スターレットの全容はココで明らかに!!

ベースはスタンス系ショーでは珍しい昭和ボーイズレーサーの代表格〝かっとびスターレット〟ことEP71。

ゆえに、走りに振るのが王道であるが、このスターレットはそんなことはお構いナシ。
EP71が好き過ぎるあまり、ノリと勢いまかせで愛車を世界に1台の“ぶっとびスターレット”へ変貌させたマシンが登場だ!

オーナーは20代のプライベーター。
もともとはネオクラ80’s車好きの若者として、EP71ターボをフツーに乗っていたそーだ。
しかし、コンパクトカーのボディを切り刻んでスラムドトラッキンばりに着地させる“ミニトラッキンスタイル”に憧れと好奇心を揺さぶられ、自らもチャレンジすることに。

さっそく、職場の工場の一角をガレージ代わりに使わせてもらい、ボディを全バラにしたうえでフロアをいきなりブッタ切り‼
で、実物大プラモのごとく、ボディのガワとシャシーをいったん分離し、4インチのチャネリングによるボディドロップを実施。

そして、フロント:ストラット式/リア:トーションビーム式の足回りは、前後インナーフェンダー製作のうえで、ナロードアクスル化。
シリンダーのスペース面でエアサスより有利なハイドロを用いることで、3本スポークのセルバッハ17インチを純正フェンダーに大胆タックインしながらの完全着地をモノにした。

また、フロア底上げに合わせ、鉄板でワンオフしたバルクヘッドは、マスターシリンダーやブレーキパイプのないシェイブド仕上げに。
運転席のフットペダルもその兼ね合いから吊り下げ式から社外キットでオルガン式に変更済みとなる。

で、内なるハードコアメイクの極めつけが、右ハンドルオンリーのスターレットの左ハン化!
この作業もすべて自力でやってのけたのだからアッパレなり♪

実はこのフィニッシュは今回が見納めで、ボディやドライブトレインにさらなるメスを入れた超絶バージョンアップを進行中とのこと。
若きラディカル野郎の未来に幸あれ‼



>>ベースはEP71最終の’89年型で、フォグ内蔵グリルが後期ターボSの特徴。バンパーは後期用よりエッジの利いた造形の’86〜’87前期用に交換済みで、ウインカーやダクトをスムージング。エンジン部をくり抜いてシースルー化したボンネットはFRPの当時物となる。


>>フェンダーにガップリ被った足元は、90’s後半を風靡したセルバッハ(17×7J)を165/35タイヤで引っ張った超ロープロファイル仕様。ハの字を切ったリアの足回りは、ホーシングを真ん中で切断し、10度のキャンバーを付けて幅詰め溶接した12cmナローによるもの。ハイドロ全下げで前期ターボS純正の前後エアロバンパー&サイドスカートが接地するよう、手作業でスライス加工してボトムラインを面一にしたのも見逃せない。


>>オーナーいわく“勢いと成り行き任せ”でやってのけた怒涛のボディドロップは、モノコックボディの床面の外枠をまるっと切って底上げした4インチチャネリングによるもの。エンジンルームと室内を仕切るバルクヘッドも同時に切除し、底上げフロアに合わせて新規でワンオフした兼ね合いから、アクセル・ブレーキ・クラッチのペダルはウィルウッド製フロアマウントペダルASSYキットで本来の吊り下げ式からオルガン式に変更済みとなる。


>>ボディ完全着地を担う車高調整システムは、あえてエアサスではなく、2ポンプ+バネ組みのハイドロ車高調をセットアップ。EP82用を加工した溶接ロールケージで、ボディとシャシーの剛性も確保している。


>>スリーホイラーの足元も余裕でキメるリアビュー。17インチを飲み込むハイドロスラミンが圧巻だ!


>>“ターボより自然吸気がスキ”のコダワリとビジュアルアップ目的で、エンジンは本来の2E-TELU型から、4代目EP82型からいただいたハイメカツインカムの4E-FEにスワップ。スベスベのバルクヘッドにも要注目だ。


>>エキマニは社外タコ足に交換。エンジンやミッションはブラスト処理のうえ、シルバーにペイント済み。


>>フロントストラットのアッパーマウント穴は、サイクルフェンダーを新設し、位置上げのうえ約4cm内側にオフセット。ドラシャやロワアーム、タイロッドなども短縮加工を行い、ナロードの前脚をモノにしている。


>>逆車と見まがう左ハンドル化。ダッシュボードは8分割に切り刻んで左ハン用の形状に繋ぎ合わせ、スエード生地貼りでカスタムダッシュ風に演出している。ステアリングラック加工のほか、ウィルウッドのパーツで別体式にしたブレーキとクラッチのマスターシリンダーを室内側にヒドゥンする。フロア直付け状態のシートはJB23ジムニー純正品の流用加工となる。


>>究極のロワードフォルムを見せつけるEP71スターレット。ミニトラッキン的な大技を過激に施し、見事、唯一無二な激低着地を実現させている。

【画像10枚】前期&後期のいいとこ取りをしたフェイス、サイドシルとフロアの位置が上下逆転するボディドロップ、左ハンドリへとコンバージョンしたコクピットなど、大技炸裂の激低着地スターレットの全容はココで明らかに!!


『カスタムCAR』2023年1月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:スターレット(EP71)/1989年型
SOURCE:ハンドレッドグリップ

PHOTO/塩谷佳史 TEXT/コンヒデキ

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