【全切りできるドシャコ軽バン】昭和の街道レーサーをトリュビュートするシャコタンエブリイ参上!!

昭和ヤンチャ路線でレトロアレンジしたエブリイ

       
シャコタン、ワークスフェンダー、竹ヤリマフラー
現代の軽バンを昭和ヤンチャ路線でレトロアレンジ!!

【画像8枚】ハンドル全切り可能なシャコタンメイクの妙技など、昭和の街道レーサーをオマージュした不良オーラ全開のエブリイの全貌はココから明らかに!

手頃なベース車が豊富で、自在なカスタムを楽しめる筆頭株として揺るぎない人気を誇るスズキのDA17系エブリイ。
そんなイマドキのトレンドにハナから乗っかる気もなく、オーナーとビルダー意気投合での気の赴くまま“こんなクルマがあったらおもしろいかも♪”を唯我独尊ノリでカタチにしたのが、アナログな不良ムードびんびんのこのエブリイバンだ♪

オーナーが昭和不良賊のリアル生き証人「尾林ファクトリー」のオバヤシ代表と度々カスタム談義を交わすうちに、当初はイジる気すらなかった、足グルマの軽バンでの悪ノリプロジェクトへと発展したという。

地を這うような鬼シャコタンも実に目を見張るが、オイルクーラーやチェリーテール、竹ヤリマフラーといった昭和の街道レーサー御用達のアイテムがいぶし銀のボディに違和感なく溶け込んだ異彩っぷりが刺激的!

小ぶりなオーバーフェンダーと、出どころ不明ながら、そのフォルムに魅了された社外ホイールの小径深リムでの豪快なツライチも、アーチ上げやインナーフェンダー大加工といった手の込んだメタルワークありきの妙技。

さらに生足での鬼シャコタンのままで街乗りできるよう、足回りやシャーシも素人がパッと見ではわからないレベルであらゆる部分にモディファイの手が入る。

例えば、ワンオフのサスアームによるハンドル全切り可能とゼロアライメントの両立、車高調のストロークを確保すべく、フレームノッチも抜かりなく行われているあたりが流石の一言だ。

そして、ステレオタイプの旧車ルックとはカブらない激シブな個性を担うのが、すべてのカスタムが市販の社外パーツを使わず、一点モノで構成されている点。

昭和不良スタイルへの志高きカスタムスピリッツとアイデア満載の出来栄えに脱帽デス!!



>>小径足元でのツライチシャコタンが異彩を放つサイドビュー。アーチ上げでのオバフェン装着やインナーフェンダー切り上げを行い、ノーサスを超える低さを車高調のみの生足で実現。フレーム加工のほか、シャーシ下の突起物をカットして下回りをフラット化しているため、乗り心地もロードクリアランスもバッチリ確保されている。


>>銀色ボディを黒パーツで引き締めた硬派な不良ムードがむんむん。リアゲートハンドルはスムージングし、ポップドア化している。ルーフよりも高くそびえる2本出しの竹ヤリマフラーは当然ワンオフ。飾り物ではなく、エキマニからフルストレートの直管だ♪


>>純正テールとナンバーポケットをパテ埋めたリアバンパーには、’70年代の旧車チェリークーペの丸テールを移植。昭和50年代の改造車の流行メイクをトリビュートした玄人ウケの見せ場だ。


>>オバフェンからハミ出た極太ワイドスチール+引っ張りタイヤに豪快なツライチ足元は、通常ではマトモに走れるワケなし。だが、ワンオフアームやインナーのサイクルフェンダーでステアリングの舵角を確保し、スペシャルメイドの車高調やショックで、鬼シャコタンでも難なく街乗り可能なトコが隠れたスゴさなのだ!


>>ワルっちい顔つきを担う片目のライトカバーは、70’s街道レーサーの人気アイテムだったレーシングジャケット風のワンオフメイド。しかも、リアルに動くタコメーターを埋め込むというユニークな小技を投入済みっ☆


>>バンパー下のフロントエプロンに固定されたオイルクーラーは、昭和不良グルマのマストアイテム。もちろん、きちんと機能しており、オーナーは温度計をたえず確認しながら、走行しているのだとか。


>>小ぶりなビス留めオバフェンと相性バツグンのホイールは、黒々とした深リムに目を奪われる出どころ不明な13インチの社外品。フロント8J/リア8.5Jの極太サイズにも驚愕!


>>尾林ビルダー入魂の完成度にご満悦のオーナー。エブリイ購入当初は「カスタムカーを卒業して普通のアシで乗るつもりだった」というから意外や意外。まさにNOカスタムNOライフなオーナーさんなのデス。


『カスタムCAR』2020年10月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:エブリイバン/2015年型
SOURCE:尾林ファクトリー、オートワークス R、志村工業、イタクラオート

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/コンヒデキ

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