【オレたちのHEROマシン!】愛とリスペクトが止まらない! 「インターセプター」のスーパーレプリカ登場!!

メル・ギブソン主演の映画「マッドマックス」の永遠のアイコン“インターセプター”。ジャパンメイドで忠実再現したスーパーレプリカの登場だ!

       
世界中に熱烈なファンを持つオーストラリア産近未来バイオレンス映画の大ヒット作といえば、言わずと知れた「マッドマックス」。

2015年に発表されたシリーズ4作目「怒りのデス・ロード」の大成功で独自の世界観が再び注目を浴びたが、主人公マックスを演じるメル・ギブソン同様、いやソレ以上の重要なキャラクターといっても過言じゃないのがマックスの愛機『インターセプター』だ。

ここに登場するのは、’79年公開の第1作目のインターセプター再現を目指した1台。ベースは、ムービーカーに用いられた豪州フォードのファルコンXBクーペGTと同じボディを持つ後期最終型XCクーペの’78年型だ。

オーナーは、中学生のころに観た第1作目のインターセプターの勇姿にシビれ、至極のHEROマシンとして純粋な憧れを抱き続けたというお方。といっても革ジャン&ブーツ姿で主人公のコスプレに浸る、という方向性ではなく、オーストラリア随一のマッスルカーに「乗らずに死ねるか!」と、その再現に心血を注いでいる。劇中車のディテールやスペックはもちろんのこと、素材であるファルコンクーペや国内外のレプリカを徹底検証したうえで本物を超えるリアリティを追求しまくりなのだ。

ベース車は現地で日本のハコスカGT-R並みのヴィンテージカーのため、イチからインターセプター仕様を作るのは莫大な費用と手間を要するが、レプリカのボディキットが装着された程度のいい個体を現地で運よく発掘できたのが、このプロジェクトの始まり。

ベースは自動車貿易の関係から、登録が難しいオーストラリアから並行輸入。V8の心臓、351クリーブランドはインジェクション化のうえスーパーチャージャー搭載。劇中車同様マフラーは左右4本出しなど、登録&公認車検の問題もあったが、それらはプロジェクトに賛同した仲間とともに逐一クリアした。

ちなみに劇中のギミックであるスーパーチャージャーのON/OFF機能や実際とは異なるライトカバーの差し色の変更といった最終的な煮詰めはこれから。しかし、その再現度はMAXレベルといっても過言じゃない。一生物の愛車に懸けるロマンと男気にリスペクトだ!!

【写真10点>>インターセプターの詳細をup!】


>>フォードのV8エンジン、351クリーブランドに装着されたスーパーチャージャーは、1作目の劇中車と同じくウェイアンド製。バフがけしたアルミの輝きを、エースガレージのセラコートにより半永久的にキープ。気になるON/OFF機能はバイパスバルブをMoTeC制御しているが、電磁クラッチの部分が難しい。劇中シーンを完全に再現するのが最終目標だ。


>>インターセプター仕様のボディキットは、オーストラリアの数社に存在し、そのもともと付いていたレプリカのオバフェンをFRP加工でより本物らしく補正。マットブラックによるツートンも“ブラック・オン・ブラック”と呼ばれる第1作目の劇中車に忠実な塗り分けとなる。


>>MFPバッヂステッカーは国内で市販されているレプリカ品で、サイズはもちろん羽根の形状や影の色彩まで完璧。なお、MFPとは(Main Force Police)の略で、暴走族専門の特殊警察という架空の設定となる。


>>スーチャーとともに“らしさ”を担うファクターであるサイドマフラーは当然ワンオフ。すべての出口からの理想的な排気をMoTeC制御で実現したほか、昨年の法改正で横出し解禁となったマフラーカッターの角度が完全合法であることも隠れたウリだ。


>>BFグッドリッチのラジアルT/Aタイヤに組み合わせた15インチホイールは購入時からの装着品。オージーで“サンレイシアホイール”の通称を持つスチール汎用品となる。インターセプターが履くのとほぼ同意匠だ。


>>劇中車のベースは、フォード・オーストラリア製ファルコンXBクーペの’73年型GT。マスタング・マッハ1という一部での認識は間違いだ。MFPの追跡用パトカーであるインターセプターの最強版“ブラック・パーシュートスペシャル”が劇中での正式車名とのこと。


>>ダッシュ左側のブルーの回転灯は取り付けマウントも本物を意識して再現。マグネット脱着式のため法的には問題ナシ。


>>シフター脇には劇中車と同じスーチャーのブロワーのON/OFF用スイッチを完備。強烈な加速を常用するべく、トライ&メイクの真っ最中だ。



>>このクルマの最終兵器が「AVO/MoTeCジャパン」が日本総代理店を務めるモーテックのECU。日本製のミルスペック規格の配線で引き直し、電装品操作はモーテックPDMシステムのキーパッドによる集中管理でアップデートする。

『カスタムCAR』2018年5月号掲載
BASE CAR:フォード・ファルコン XCクーぺ 1978年型
SOURCE:AVO/MoTeC JapanTIC / メタルワークショップM

PHOTO/南井浩孝

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