まなき丸 中学生時代に憧れたクルマで理想のスタイルを徹底追求

前オーナーが入れていた元アイドルをモデルにしたプロテクターの背面ペイントは、今回の撮影後にリメイク。突き出した煙突マフラーから吐き出されるサウンドはファン必聴だ。

       


オーナーが中学生のときに『カミオン』誌上で目にした瞬間にホレてしまったという小倉板金製作の1台。二代目オーナーを経由したのち、念願かなって手元にやってきた。 従来のスタイルを一部受け継ぎながらも、積極的にリメイクを展開したスタイルは「イメージは大好きだった’90年代の哥麿会相模原支部のスタイルです」とのこと。高級タクシーや霊柩車などに使われるツヤありの黒で塗装したキャブ周りは、ルーフ上に鳥カゴ形状の2段ハチ巻きシートキャリアを搭載するほか、キャブトップには平型バイザーと菱チップをあしらったミラーステーをコンビネーション。

黄色で統一した光りモノに、あえて温かみのあるマーカー(ガラスレンズ仕様)をチョイスした点が秀逸だ。また、キャブボトムにはカッチリとしたデザインの舟型バンパーを装着。非可動ながらもロードクリアランスがタバコ1箱分(約9cm)というロワードフォルムを実現している点も見逃せない。

一方、製作当時のまま継承されている2段アオリ式の荷台周りは、ボトムエンドに安定感をもたらす2段サイドバンパー&バスフェンダーの存在感もさることながら、蝶番やガゼット、ロックバーなど、メッキで統一した造りボディのディテールが見応え十二分。ウロコステンレス素材のプロテクター前面には、ノーマルとマニ割りの切り替えが可能となる煙突マフラーを組み合わせている。

なお、元アイドルを描いたプロテクター背面は、現在アルミの縞板を用いたコーディネートへと変更。フロントパネルも現在はメッキ化されており、年明けには新作グリルが装着されるという。憧れのクルマを入手し、理想のスタイルを追求し続けるアート魂には脱帽するしかない。

【写真6点】憧れのクルマを自らの手でアートアップ。

カミオン2010年2月号トップアートをもとに再構成

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