裕丸 昭和のデコトラテイストと波絵で魅せる傑物トレーラ

鏡面の額縁デザインが秀逸なリアアオリには、躍動する「荒波」に「生鮮甲山追掛輸送」の文字を添えている。

       


鉄やスクラップを運ぶ裕丸は、迫力とセンスを兼ね備えた傑作トレーラ。’80年代後半〜’90年代前半を意識したというスタイルに注目だ。 友人による「ドルフィン顔+セドリック用ヘッドライトへの移植」をはじめ、ウイングマーク&弁当箱の設置、キャデラックバンパーの装着など、フェイス回りでは、昭和ルックなアート・ワークを連発。菱抜きデザインで統一を図った平型バイザーやミラーステー、ハイルーフに鎮座する鳥カゴ気分のシートキャリアなど、キャブトップを彩る大型パーツ群も個性的なビジュアルを披露しているほか、黒塗りのドアやハイルーフ側面につづった名文句も見応え満点だ。

一方のトレーラ回りは、アオリ3面で躍動する「荒波」のペイントが圧巻! まるみ工芸が手腕を振るう大胆な構図と雄渾な筆致で見る者を圧倒、道行く人の視線をクギ付けにする。なお、丸パイプとウロコステンレスを組み合わせたサイドバンパーや、「赤+緑」で統一したホイールスピナーなど、アンダーセクションにも多彩な見どころを用意。今後は煙突マフラーの取り回しに変更を加えていきたいとのことで、そのさらなる進化に期待が高まる。

【写真6点】鮮魚便のいなせな思いをリサイクル業に投影。

カミオン2012年11月号トップアートをもとに再構成

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