亜紀子丸 熟練のハンドメイド技で豪華さと機能性を両立したデコトラ空間

金華山を使いながら、派手過ぎず落ち着いた雰囲気にしたかったため、メインの生地に珍しい花格子シルバーをチョイス。シートまで手縫いで仕上げるなど、徹底的にハンドメイドを貫いて自らが理想とする室内を作り上げた。

       


酪農業を営んでいるオーナーは、ホルスタインなどの牛を育てている。トウモロコシなどの牛の飼料や、オガクズを愛車で運ぶことが多いそうだ。塗装やパーツの取り付けなど、エクステリアもほとんどがハンドメイド。鮮やかなブルーのキャブは、日産マーチの純正色に青ラメ、赤ラメを組み合わせてペイントしている。

この城には明確なコンセプトがある。仕事場となる室内下部はシンプルに仕上げ、逆に天井部分は豪華かつ機能性をもたせて作り上げているのだ。助手席はフラット化されており、シンプルそのもの。スイッチボックスが設置されているのだが、一段低い位置に取り付けられ、フラット面からスイッチが飛び出さないように配慮されている。

一方、天井にはフロントからセンターへ続くオーバーヘッドを新設して、35cmのシャンデリアを配置。乗車したときに邪魔にならないよう、ベースを助手席側にオフセットしているのもハンドメイダーらしいアレンジといえる。こうした工夫が生み出されるのも、クルマへの愛情があればこそに違いない。

【写真2点】乗り降りのしやすさも想定!

2009年1月号男の城をもとに再構成

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