なつかし広告 実用品からスパイグッズ(?)まで 電子製品の殿堂 大栄電子(1984年7月号)

時代を映す鏡と言われる広告。特に個人の思い入れが強いもの、インパクトが強烈なものは、どんなに時間が経過しようとも、当時の空気感や記憶を瞬時に呼び覚ます魔法のような力を持っています。この「なつかし広告」では、当時カミオンに掲載されていた広告を現代に召喚し紹介いたします。なお、内容はすべて掲載当時のものであることに深いご理解とご了承をいただけますようよろしくお願いいたします。記念すべき第1回目は、「良い商品をより安くをモットーの店」大栄電子株式会社です。

       


高性能無線電話機。携帯電話のない時代、重宝した人も多いはず。

1984年7月号に掲載された大栄電子の広告は、カラー1ページ。社名からもわかるように、主体は電化製品で、20アイテムがギッシリとページを埋め尽くしております。

ちなみに、雑誌広告の世界はざっくり言いますと、製造会社いわゆるメーカーと出版社、両社を結ぶ広告代理店の3社で成り立っています。メーカーは自社製品をより多く買ってくれそうな読者層で成り立つ雑誌を、雑誌社は誌面を買ってくれそうな会社を常に探しておりまして、その仲介役を果たすのが広告代理店です。

昭和48年生まれの私が子どものころに熱中しておりました週刊マンガ誌にも広告がありました。サンドバッグとかダンベルなど体を鍛える「マッスル系」、歯を白くしたり二重にしたり青ヒゲを緩和する「美顔系」、シークレットシューズや飲めば伸びるという「高身長」系、身につけれるだけで美女と札束風呂を堪能できる「億万長者系」などざまざま。それらすべてに共通するキーワードは「モテ」。見事に思春期男子の欲望を刺激するそうそうたるラインナップにつき、購入した人も多いのではないでしょうか。

このように広告は、雑誌の読者層にピントを合わせたものという前提のもと、この広告のラインナップを見てみます。すると、レーダー探知機や無線機などの車両搭載系が7アイテム、ラジオやステレオデッキなどのサウンド系が6アイテム、電話関係が3アイテムです。

残す4アイテムのうち、1つがカミオン読者のなかでも伝説と名高いエロビデオです。そして3つは「夜間でもバッチリ見える!」というまさかのスパイグッズ(!?)。どういう経緯でラインナップに加えられ、購入した人はどれくらいいて、どのように使われたのか、非常に気になります。それらの用途をなんとなくイケナイ方向に考えてしまうのは、私の心が汚れているからなのかもしれません。

そのほかの商品はコチラから。

文・構成:編集部

カミオン1984年7月号をもとに再構成

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