専門店で「リビルド」されたオールドメルセデスベンツ|パゴダ・ルーフのメルセデス・ベンツ 280SL Vol.3

●69年式 メルセデスベンツ280SL

メルセデスに魅了された男たち  

今回の撮影車は兵庫県神戸市にあるオールドメルセデス専門店シルバースターで「リビルド」されたもの。

リビルドとは、オールドメルセデスベンツを、日常の使用に耐えられるように、機関や足回り、空調に手を入れたもの。

修理を終えたメルセデスは、その後クルマのオーナーと相談しながらさらに手を入れていく。

もちろん深刻なトラブルがない限り、オーナーが自分で手を入れる楽しみはできるだけ残しておくとのこと。これは丈夫なメルセデスだからこそ可能な手法と言えるだろう。


特徴的なメルセデス・ベンツ280SLのパゴダ・ルーフ


関連記事:60年代、優雅な旅をグランドツーリングカーで|パゴダ・ルーフのメルセデス・ベンツ 280SL Vol.1


 そんなシルバースターの代表、岸本亮彦さんはもともと保険会社勤務だった。愛車のW115をプライベートで修理するうちに数多くのノウハウを手にすることになり、やがてオールドメルセデス専門店として自動車販売・整備を行うシルバースターを設立した。

 専門店としてたちまち人気店となったシルバースターは、神戸から関西、さらには関東にまで名前が知られることとなる。営業の田村仁さんも今まで培ったメルセデスに関する知識を生かすため、東京の会社から転職してきた一人。

 このようにメルセデスの魅力に取り付かれた男たちが集まり、40年前のクルマを次々と復活させることに尽力する。そしてまた、優雅にクルージングする1台のオールドメルセデスが、神戸の街に姿を現すのだ。


メルセデスベンツ280SL(W113型)1969年式
全長 4285mm
全幅 1760mm
全高 1300mm
ホイールベース 2400㎜
車両重量 1415kg
乗員定員 2名
エンジン型式 M130型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 2778cc
ミッション 4速AT
ボア×ストローク 86.5×78.8mm
圧縮比 9.0:1
最高出力 170ps/5750rpm
最大トルク 24.5kg-m/4500rpm
最高速度 200km
変速比 1速3.980/2速2.520/ 3速1.580/4速1.000
ブレーキ 前後ともサーボアシスト付きディスク
タイヤ 前後とも185HR14




ボッシュ製のメカニカルインジェクションを備えた直列6気筒2.8Lエンジン。バッテリーやオルタネーターは新品を使用。ハーネスは丈夫なのでそのまま使用している。




ハイドロクラッチ車にはソレノイドモーターがスロットルリンケージに取り付けられており、停車時にモーターの先端部が動く。これによってアイドルアップしてアイドルの補正を行う。




W113は6プランジャー燃料噴射のメカニカルポンプ式インジェクション(通称メカポン)を装備。現在では電子式制御する作業の全てを機械式で制御するという非常に精密な機構だ。



新車時は、エンジンルームにあった電動ファンとコンデンサー。これを整備性の向上と、夏場のオーバーヒート対策のため、左リヤタイヤ内側の燃料タンク横に移設。




美しく仕上げられたインテリア。エアコンとパワーステアリング、パワーウインドーも装備している。




取り外したルーフは専用のキャリアに置く。鉄製で重く、装着には大人が2人必要。ちなみに両端が盛り上がる独特のパゴダ・ルーフの名前の由来はカンボジアのパゴダ寺院の屋根からだという。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年6月号 Vol.145(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryota-Raw Shimizu/清水 良太郎

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