ボーイズレーサーの先駆者ともいえる初代シビック。
ホンダが世界に羽ばたくために持てる技術のすべてを注ぎ込んだFF方式のホットハッチは、販売面でもレースでも大成功を納めた。
ただし大衆車ゆえに、現存するクルマが少ないの現実。
今回はそんな初代シビックベースのチューンド仕様をクローズアップ!
【類は友を呼ぶ 1975年式 ホンダ シビック 3ドア GL Vol.1】
ホンダ車の中でも長い歴史を持つシビック。1972年に登場した初代SB1は、画期的な2ボックスデザインを採用して登場。日本はもちろん、北米市場でも大ヒットとなった。
ボンネットに収まるエンジンは1.2L/1.5Lの直列4気筒SOHC。グレードは標準仕様のSTDやDXのほか、充実した装備のGL、CVツインキャブや5MTを採用したスポーツ仕様のRSも用意された。RSの最高出力は76㎰で、最高速度は160km/hに到達。激戦のTSレースにも投入され、B110サニーやKP47スターレットなどの強豪相手に渡り合った。
ちなみにシビックのTS仕様は、無限の前身ともいえるホンダのクラブチームが製作した「YAMАTOシビック」が有名。オーバーフェンダーをまとった存在感のあるスタイルとパフォーマンスでファンを魅了した。
>>【画像17枚】ベースとなるGLに搭載されるSB1型エンジン。エアクリーナーを社外品とし、プラグコードを強化した以外はほぼノーマル。最高出力は69㎰で、最大トルクは10.2kg-mを発揮するなど>> TSレースで活躍したYAMATOシビックをモチーフにアレンジしたというワークス風フェンダーはKP61用。ただしボディ形状が異なるため、知り合いの板金屋にて加工流用している。ミラーはビタローニで、ボディカラーは当時のRSに設定されていたワインレッドにオールペイント済みだ。
1975年式 ホンダ シビック 3ドア GL(SB1)
SPECIFICATIONS
● エクステリア:KP61スターレット用オーバーフェンダー/スポイラー、フェンダー部加工
● エンジン: SB1型エンジン(ノーマルスペック)
● 排気系:φ50mmサイド出しマフラー
● サスペンション:TEIN製フルタップ式車高調
● インテリア:ナルディ製ステアリング、PIVOT製スピード&タコメーター、
6点式ロールケージ、フルバケットシート(運転席)
● タイヤ:TOYOプロクセス 195/45R14
● ホイール:コーリン・プロジェクト トスコ 14×8J -18
【2】に続く初出:ノスタルジックスピード vol.019 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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