トップに君臨、勝つために異形となったZ 西日本最速のS30Z  1

       
レースで勝つために、モディファイを重ね続け、異形の姿となったZがいる。

サーキットで磨かれた本物のオーラをまとうこのS30Zは、
実はストリート・リーガルのチューニングカーでもあった。


 とにかく強烈なフォルムである。大型のワイドフェンダーまでは、まだ他でも見る機会はあるが、全身にまとった空力パーツの迫力はこのクルマならでは。
フロントのアンダースポイラーは大きく前に迫り出し、ライト下にはS30Zには珍しいカナードまで装着。

そしてリアハッチから高くそびえ立つGTウィング……。

まさに「異形」と呼びたくなる形へと進化を遂げたこのZは、福岡の旧車専門店「クラシックガレージ」がサーキットで勝つことを目的にメイクした1台だ。

 地元オートポリスで年2回開催されるレース「エキサイティングバトル九州」では、昨年1戦目を優勝、2戦目は2位。
そして今年5月に行われた3戦目で再び優勝と、まさに「西日本最速」のS30Zとして君臨。

オートポリスでのベストタイムは2分4秒970と、現行チューンドを余裕でチギるタイムを記録している。

オートポリス以外のサーキットにも頻繁に遠征しており、各サーキットのベストタイムは鈴鹿が2分27秒165、筑波が1分3秒878、富士が2分1秒447というから、このS30Zがどれだけ速いかわかるだろう。



西日本最速のS30Zは、サーキット仕様の出で立ちながら、ナンバー付きのストリート・リーガルマシンでもある。


サーキット走行では空力特性も重要。フロントまわりのグリップ力アップを狙い、フロントリップの延長、両サイドにカナードを追加している。



ホイールはTE37Vの16インチ。フロントが9J、リアは10.5Jとワイドサイズだ。タイヤはアドバンA050Mを履く。


ブレーキは前後共ブラケットを作ってFD3S用キャリパーを装着している。


掲載:ノスタルジックスピード 2013年7月 Vol.001 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野陽 cooperation:Classic Garage/クラッシクガレージ

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