AE86完全攻略シリーズ4|後期トレノ 3ドア|拓海号仕様のミニカーを見て『このクルマって昔、家にあったよね』|1986年式 トヨタ スプリンター トレノ 3ドア 1600GT アペックス Vol.3

免許取得前に手に入れたのは、記憶の奥底に眠っていたAE86だ。

       

AE86完全攻略シリーズ4|後期トレノ 3ドア

これまで本誌ハチマルヒーローではDR30スカイラインやセドリック&グロリア、GX71マークⅡなど
ハチマル世代を代表するクルマたちを幾度となく取り上げ特集してきた。
だが、ハチロクに関しては絶大な人気を集めているにもかかわらず、深く踏み込んでいない。
そんな本誌が満を持して大特集。総力をあげてハチロクのすべてをお届けする。

【1986年式 トヨタ スプリンター トレノ 3ドア 1600GT アペックス Vol.3】

【2】から続く

 そんなオーナーとハチロクに転機が訪れる。そのきっかけが頭文字Dだ。1990年代後半に同マンガがはやり始めた頃、拓海号仕様のミニカーを見て、「『このクルマって昔、家にあったよね』って一気に思い出したんです。それからハチロクに興味を持つようになりました」と語る。
 そして、ついにオーナーはハチロクを手にするのだが、この愛車を購入したのは今から12年前の16歳の頃。まだ運転免許も取得していない高校生だった。中古車とはいえ高校生にとっては簡単に買える金額ではない。当然、両親に気持ちを伝え、協力してもらったという。真意は確認していないそうだが、もしかしたらオーナーが生まれた頃に乗っていたクルマに乗りたいという息子の熱い思いを聞いて、ご両親は内心は喜んだのかもしれない。10年以上のブランクがありながらも親子2代をつないだハチロク。その影響力の強さに、今さらながら驚かされた。

>>【画像16枚】中期で可倒式となるとともに形状が変わっているドアミラーなど。電動ドアミラーはGTアペックスのみの装備




>> エンジンはノーマルで、ラジエーターは新品に交換。





>> 吸気制御システムT-VISは空気通路を2分割し、片側にバルブを設置。低速域ではバルブを閉じて吸入効率を高め、高速域ではバルブを開けて吸気抵抗を低減する。これにより全域でレスポンスをアップ。


OWNER’S VOICE/家族にも見守られて順調なハチロクライフ



購入時のこの個体は走行距離が4万9000kmと少なく、しかもディーラーの販売車両だったためコンディションは上々だったそうだ。「前後のフェンダーを板金したことと、リアバンパーを再塗装したくらいで、あまり手を入れていません。これまで大きなトラブルもなく乗ってきていますよ」とのこと。購入に力を貸してくれたご両親のことを聞くと、「今でも理解を示してくれてます。半分あきらめてるのかもしれないですけど」と語った。


1986年式 トヨタ スプリンター トレノ 3ドア 1600GT アペックス(AE86)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4205×1625×1335
ホイールベース(mm)  2400
トレッド前/後(mm) 1355 / 1345
車両重量(kg)  925
エンジン型式  4A-GEU型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1587
ボア×ストローク(mm) 81.0×77.0
圧縮比 9.4:1
最高出力(ps / rpm) 130 / 6600
最大トルク(kg-m / rpm) 15.2 / 5200
変速比 1速 3.587 / 2速 2.022 / 3速 1.384 /
4速 1.000 / 5速 0.861 / 後退 3.484
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / 4リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 185 / 70R13(前後とも)
発売当時価格 159.1万円

初出:ハチマルヒーロー 2015年 11月号 vol.32
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 トヨタ スプリンター トレノ 3ドア 1600GT アペックス(全3記事)

関連記事: AE86完全攻略

関連記事: AE86



【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

RECOMMENDED

RELATED

RANKING