新たな挑戦は、ここから始まる
伊香保おもちゃと人形 自動車博物館の館長であり、数々のイベント主催者である横田正弘さん。彼が選んだ新たな挑戦はラリーモンテカルロ・ヒストリックだった。
【ダットサン 240Z モンテカルロラリー仕様 Vol.1-2】
【1】から続く 横田館長は少年時代からS30Zにあこがれ、大人になって若き大工さんとして努力の末に入手したのちは、ダートトライアルなどにも勇躍参戦していたそうだ。しかし、当時のダートラ界で主流だったのは、KPスターレットやP10チェリーなどの軽量なクルマたち。ハイパワーだが重いS30Zは明らかに不利だったのだが、それでもZで走ることに意義を強く感じていたという。横田館長にとってZとは、それほど大きな存在だったのである。
そんな「Z愛」ゆえに、今回のモンテ挑戦のパートナーとなる240Zへのこだわりは尋常ではない。グレートレース参戦車両のカラーリングを変更するだけにとどまることなく、「日産名車再生クラブ」などの協力も得て、当時のラリー参加車両に可能な限り近いディテールの再現にも挑戦しているのだ。さらに、パーツ集めには旧来の人脈に加えて、当代最新のSNSもフルに活用。フェイスブックで積極的に声をかけ、希少な当時モノのパーツが着々と集まってきているという。
>>【画像11枚】2018年の「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」を目指してレストア作業を受けるダットサン240ZなどOWNER’S VOICE 横田 正弘さん言わずと知れた伊香保「おもちゃと人形 自動車博物館」館長にして、「スプレンドーレ」系イベントの主宰者。また自身も世界中のラリーで活躍するなど、日本旧車界を代表する一人。今季はこのS30フェアレディ240Zとともに、ラリーモンテカルロ・ヒストリックに挑戦する。
横田 正弘さん
2016年夏、前橋市の中央商店街に展開された「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」別館に展示されたグレートレース仕様の240Z。モンテカルロラリー挑戦ののちは、今度はモンテ仕様となった240Zが飾られるだろう。
2015年に行われたアメリカ「グレートレース」にエントリー。総距離4000㎞、最高気温50度というシビアな条件のもと、ルート66を走り切った横田館長のダットサン240Z。このクルマがモンテカルロラリー仕様に改装される。
初出:ノスタルジックヒーロー 2017年6月号 vol.181
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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