「週1で乗るのが好調を維持する秘訣」|1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R Vol.3

レーシングの血統を受け継ぐGT-R。

       
【1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R Vol.3】

【2】から続く

 ここで紹介するGT‐Rはデビュー年となる1969年式、しかも同年10月にマイナーチェンジを受ける前の貴重な最初期型だ。オーナーは、小学生の頃に雑誌で見た4ドアのGT‐Rに衝撃を受け、「オーバーフェンダー付きの2ドアHTよりも、4ドアのGT‐Rのほうが『羊の皮を被った狼』にふさわしい」と思い、自身も1969年生まれということもあり、強いあこがれを抱いた。そして14年前、念願かなって69年式GT‐Rを入手した。
「操作系が重かったり夏場は暑かったりと、ネガティブな要素も多いクルマですが、この形とS20型エンジンが奏でるサウンドは、それらを補って余りあります」とオーナー。プリンスから日産へと受け継がれたDNAのバトンは、今もこうして繋がっている……。

>>【画像19枚】イエローゾーンがなく、7500rpmからレッドゾーンが始まるインパネ左側のタコメーターなど



GT-Rの心臓部、S20型エンジン。ファンネル仕様とするオーナーが多い中、このように純正エアクリーナーを残す姿は実に新鮮だ。ヘッドはグレーの色から推察できるように、前オーナーの元でK4型へ交換されていた。





焼け色が美しいコンパクトな曲線を描く6-2タイプのタコ足も、RSスタートのオリジナル製品だ。



OWNER’S VOICE/週1で乗るのが好調を維持する秘訣



オーナーがGT-Rを手にしたのは、14年前(取材当時)のこと。徐々に相場が上がり始め、「そろそろ何とかしないと乗れなくなる! 」と1969年式、白、4ドアの条件をすべて満たす車両を探し、見事希望の1台に巡り会えた。「週に1回は40kmぐらい走り、調子の維持を心がけています。実家のある青森まで帰ることもあります」と、今なおGT-Rへの熱は少しも冷めてはいない。


1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10)
SPECIFICATION 諸元
全長 4395mm
全幅 1610mm
全高 1385mm
ホイールベース 2640mm
トレッド前/後 1370 / 1365mm
最低地上高 160mm
室内長 1775mm
室内幅 1300mm
室内高 1120mm
車両重量 1120kg
乗車定員 5名
登坂能力sinθ 0.490
最小回転半径 5.3m
エンジン型式 S20型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量 1989cc
ボア×ストローク 82.0×62.8mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 160ps / 7000rpm
最大トルク 18.0kg-m / 5600rpm
変速比 1速 2.957 / 2速 1.853 / 3速 1.311 / 4速 1.000 / 5速 (OD)0.852 / 後退 2.922
最終減速比 4.444
燃料タンク容量 100L
ステアリング形式 リサーキュレーティング・ボール(ギア比18.5)
サスペンション前/後 ストラット・コイル / セミトレーリングアーム・コイル
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.45H14-4PR
発売当時価格 150万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年6月号 Vol.181
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝

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