1LターボでセリカGT‐FOURに続きサファリ総合5〜7位を獲得した3代目|1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX

ヘッドライトは当時大流行したイエローバルブが標準。アンテナは本来運転席側Aピラー上に設置されるが、この個体はL500ミラ用を流用してセンターに移設。

       
ダイハツを代表するベーシックカーで、リッターカーのパイオニアとして知られるシャレード。多くの人は実用車的なイメージを持っているかもしれないが、じつはモータースポーツと深いかかわりがある。

【1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX Vol.1】

 古くからラリーフィールドに積極的に参戦してきたダイハツは、1982年よりシャレードでサファリラリーに挑戦。初出場ながらクラス優勝を果たし、その後も安定した速さを披露してきた。そして、1993年の第41回サファリラリーでは、総合1~4位を占めたセリカGT‐FOURに続き、わずか1Lターボのシャレードが5~7位を獲得。この偉業を成し遂げたのが、3代目にあたるG100Sだったのだ。

 1987年1月にデビューした3代目は、従来コンパクトカーで必要とされてきた実用性や合理性を備えつつも、若年層のライフスタイルにマッチするクルマ造りを押し出してきた。それが、「TWO SOME(ツーサム)」という商品コンセプト。これにより、前席2人が主役という考えで居住空間の開発が進められ、ユーティリティースペースとしても多彩なアレンジを可能とする画期的な「パーソナルユース・リアシート」を採用した。エクステリアも一般的な2ボックスながら、カタマリ感を表現したスリーク・マス・フォルムとし、随所に個性を表現。フロントノーズからルーフエンドまで緩やかなカーブを描く「スローピングルーフ」や、印象的なデザインのリアフェンダーアーチなどがソレだ。


>>【画像18枚】キャビンとの一体感を持たせてデザインされたインパネ。輸出仕様の型をもとに左右反転して作ってもらったダッシュマットなど




フロントリップスポイラーのエアダクトは、走行風をインタークーラーに導くためのもの。イエローのフォグランプは先代G11用を流用している。





シャレードの外観上のアイコンとなっているのが、この斬新なリアフェンダーの造形。オーナーお気に入りのポイントでもある。





ハッチゲートには、空力性能を高め、リアビューを引き締めるハイマウントストップランプ付きルーフエンドスポイラーが装着される。


1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX(G100S)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3610×1615×1385
ホイールベース(mm) 2340
トレッド前/後(mm) 1385 / 1365
車両重量(kg) 810
エンジン型式 CB-70型
エンジン種類 直列3気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 993
ボア×ストローク(mm) 76.0×73.0
圧縮比 7.8:1
最高出力(ps / rpm) 105 / 6500
最大トルク(kg-m / rpm) 13.3 / 3500
変速比 1速 3.090 / 2速 1.750 / 3速 1.250 / 4速 0.916 / 5速 0.750 / 後退 3.142
最終減速比 4.642
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 175 / 60R14(前後とも)
発売当時価格 119.5万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 ダイハツ シャレード 1000 ツインカムターボ GT-XX(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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