販売終了まで繰り返された進化。アンフィニIIIで16インチとなったBBS|1989年式 マツダ サバンナRX-7 Vol.1

当時のスポーツカー御用達のリトラクタブルヘッドライトを採用。アンフィニⅢでは、専用の大型エアダムスカートも装着される。

       
【1989年式 マツダ サバンナRX-7 Vol.1】

 マツダが世界に誇るロータリーエンジン。1967年デビューのコスモスポーツに、世界で初めて量産化に成功した2ローター・ロータリーの10A型を搭載するやいなや、矢継ぎ早にファミリアやサバンナ、カペラやルーチェへと展開。82年にはライバルたちのハイパワー化に立ち向かうため、マツダ初のターボも登場し、その後はツインスクロールターボやシーケンシャルターボと進化。そして、2012年にRX‐8が生産終了されるまで、じつに45年も生産されてきたのだ。このように、マツダの歴史とともに歩んできたロータリーエンジンは、乗用車から商用車まで、さまざまな車種に搭載されてきた。そのなかでスポーツカーとして一時代を築き、現在も多くのファンに愛されているのがRX‐7だ。

 ロータリーエンジンは、シンプルかつ軽量コンパクト、そして高出力といったことが特徴で、滑らかな回転運動により優れた静粛性と低振動を実現。1978年にデビューした初代(SA22C)はこれらのメリットを生かしたパッケージングにより、日本はもとよりアメリカでも人気を集めた。そして、SA22Cの後を受け、世に送り出されたのが2代目のFC3Sである。

▶▶▶【画像18枚】後期最初のアンフィニであるアンフィニⅢでは鍛造16インチにサイズアップされたBBSホイールなど



完全な5ナンバーサイズで、今となってはコンパクトと言えるボディ。




ボンネットはGT-X同様、軽量なアルミ製。インテークダクトは、エンジン上に設置された空冷式インタークーラーへ走行風を取り入れるためのもの。





1989年のマイナーチェンジでテールランプの意匠が丸形に変更。このデザインが、オーナーお気に入りのポイントだそうだ。


1989年式 マツダ サバンナRX-7(FC3S)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4335×1690×1270
ホイールベース(mm)  2430
トレッド前/後(mm) 1450/1440
車両重量(kg)  1230
エンジン型式  13B型
エンジン種類 水冷2ローターロータリー・ターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 215/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/4000
燃料タンク(L) 70
変速比 1速 3.483 / 2速 2.015 / 3速 1.391 / 4速 1.000 / 5速 0.762 / 後退 3.288
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/55R16(前後とも)
発売当時価格 270.4万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 マツダ サバンナRX-7(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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