高校の修学旅行で撮影した写真に写った1台「少年の頃からの憧れのクルマでした」|1960年式 & 1961年式 プリンス ニュースカイライン デラックス Vol.3

メーターパネルも丁寧にレストアされている。右側に速度計、左側は水温計と燃料計のコンビ。

       
【1960年式 & 1961年式 プリンス ニュースカイライン デラックス Vol.3】

【2】から続く


 さて、本記事では【Vol.1】のタイトルカットをご覧いただいてもお分かりのとおり、色違いの初代スカイラインを2台紹介する。オーナーは本誌VOL131に登場していただいている。前回は3台色違いに塗り分けられたRT20コロナとともに紹介したが、今回はALSID‐2。フルレストアによって見事なコンディションに仕上がった2台だが、それぞれにこだわりが込められている。

「少年の頃からの憧れのクルマでした」

 オーナーにスカイラインを選んだ理由をたずねたら、そんな言葉が返ってきた。高校の修学旅行でのこと。高校生ではとても買えなかった、ちょっといいカメラを借りることができて、旅行先に持って行った。町中にたまたま止まっていたクルマを撮影。帰ってきて現像してみたら、写っていたのが2つ目のスカイラインだったという。

「その時からですね、このクルマを意識したのは。その写真は今でも持っています。多感な年頃でしたから、強く印象に残ったんでしょうね」


計8台の車両を入れ替えて展示している、自然素材生活館内ギャラリーなど【写真35枚】



GA4型エンジンが収まるボンネット内。排気量は1484cc、水冷直列4気筒OHVの機構を持つ。電装系、冷却系は新しいパーツも取り入れて、快適に走れるようにした。





オーナーがパープルのボディ色を思いついたのは、シートに使ったこの布地がきっかけだったとか。本誌で以前取材したRT20コロナもこの布地と同じものを使用していて、その時にバリエーションとしてパープルがあったことを覚えていたという。






ドアの内張りもご覧の通りの完成度。トータルでカラーコーディネートされたセンスの良さが光る。



【4】に続く


1960年式 & 1961年式 プリンス ニュースカイライン デラックス(ALSID-2)
SPECIFICATON
全長 4380mm
全幅 1675mm
全高 1535mm
ホイールベース 2535mm
トレッド前/後 1348/1384mm
最低地上高 210mm
車両重量 1315kg
乗車定員 6名
最高速度 130km/h
登坂能力 sinθ35%
最小回転半径 5.4m
エンジン型式 GA4型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
ボア×ストローク 75×84mm
総排気量 1484cc
圧縮比 8.3:1
最高出力 70ps/4800rpm
最大トルク 11.5kg-m/3600rpm
変速機 選択摺動及びシンクロメッシュ式前進4段・後退1段
変速比1速 4.18/2速2.87/3速1.59/4速1.00/後退5.50
最終減速比 4.625
燃料タンク容量 40L
ステアリング形式 ウォーム&ローラー式
サスペンション 前/後独立懸架コイルスプリング/半楕円形リーフスプリング
ブレーキ 前後ともドラム
タイヤ 前後とも 7.00-14-4P
発売当時価格 108万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1960年式 & 1961年式 プリンス ニュースカイライン デラックス(全4記事)

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photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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