「GT‐Rのスタイルはすごく好きです……。あえてエンブレムはGTのままとしています」|1974年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X Vol.3

ボディ総はく離のレストアから3年。

       
【1974年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X Vol.3】

【2】から続く

「GT‐Rのスタイルはすごく好きです。このクルマでいえばオートリファインでやってもらった、まったく隙間のないオーバーフェンダーの取り付けが気に入っています。でも、このクルマはあくまでGT‐Xです。なので、あえてエンブレムはGTのままとしています。そこがコダワリといえば、コダワリなんですかね」とオーナーさん。

 この美しさもそうだが、チューニング面も含めたまとまりのよさは、ケンメリを手に入れた時にはすでに、頭の中にここまでやるんだ、という完成図が用意されていて、そこに向かって必要なことをひとつずつクリアしていったことから実現できたものなのだ。時間がかかろうとも妥協せず仕上げていく。そこにオトナの懐の深さを感じることができるのだ。


OWNER’S VOICE
「2010年にこのケンメリを購入し、そこから3年かけてボディを直してから組み上げました」とオーナー。ほかにスバル360とS31フェアレディZも所有していて、S31は現在レストア中だそうだ。「このケンメリは自分で作業しましたが、いろんなお店にも協力してもらっています。特にオートリファインでのコダワリのボディ仕上げはありがたかった」とのこと。内装仕上げも含めて、お世話になったみなさんに感謝しているとのことだった。


ヘッドカバーは黒の結晶塗装仕上げ。ノーマルではL20型を搭載していたが、L28型に換装したエンジンなど【写真25枚】



1974年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(KGC110)
SPECIFICATIONS 諸元
■エクステリア:ボディ総はく離レストア/イーストカー製フロントスポイラー/純正リアスポイラー
■エンジン:L28型改3.1L仕様/φ89mm鍛造ピストン/L20型用コンロッド/LD型用クランク/圧縮比12.2:1/9.5mmリフトカム/イスキー製強化スプリング/ニスモ製プーリー
■点火系:亀有製デスビ(固定進角)/MDI
■吸排気系:ソレックス44PHH(アウターベンチュリーφ38mm/亀有製等長スチールタコ足/ラバーソーウル製φ50mmステンレスデュアルマフラー
■冷却系:純正改3層ラジエーター/setrab製オイルクーラー
■駆動系:亀有製強化クラッチ/71Cミッション/DR30用R200LSD(ファイナル3.9)
■サスペンション:(F)スターロード製フルタップ車高調(バネレート8kg/mm)、(R)スターロード製ショック(バネレート18kg/mm)/ARC製リアスタビライザー
■ブレーキ:(F)S130Z用フロントキャリパー
■インテリア:永井電子製タコメーター/大森製メーター(油温、油圧、水温)/亀有製燃圧計/純正GT用シート(リバイブジャロピーにて張り替え)
■タイヤ:(F)ダンロップDZ101 205/50R15、(R)ブリヂストン・ポテンザRE-01 225/50R15
■ホイール:RSワタナベ(F)15×9J、(R)15×10.5J




タコメーターは永井電子のステッピングモーターを採用し、1万1000rpmスケールへと変更。スピードメーターは純正で、右端は亀有製の燃圧計を装備する。





センターコンソール下部には大森製の油温/油圧/水温の各メーターをセット。その下にはケンウッドのオーディも装備。





シートはGT-Xの純正品ではなく、GTの純正品に換装。ただし、状態があまりよくなかったため、リバイブジャロピーにて張り替えを行った。



初出:ノスタルジックスピード 2015年11月 Vol.008 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1974年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(全3記事)

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text:SHIOMI MAKOTO/塩見 誠 photo:RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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