2.4リットル150馬力のハイパワー|個性際だつS30Z 「G」のみに与えられし特権 1

全長が190㎜長くなるエアロ・ダイナノーズとアクリルのライトカバー、さらにオーバーフェンダーが標準装備されるのが240ZGの特徴。アメリカではクーリングの問題により、Gノーズ装着モデルはなかった

69年10月に誕生したフェアレディZに、アメリカで販売され好評を博していた240Zが追加設定されたのは71年11月。

 2.4リットルのL24型エンジンを搭載した240Zには、ベーシックなZと上級グレードのZ‐L、そして最上級グレードのZGが設定された。L24型エンジンは、L20型エンジン同様に直列6気筒のSOHCながら、150psのハイパワーを発揮。S20型エンジンを搭載するZ432に10 ps劣るものの、空力に優れたGノーズを標準装着したZGでは、Z432と同じ210km/hの最高速を標榜した。

 さらに最上級グレードとなるZGでは、全長が190mmも長くなるエアロ・ダイナノーズ(通称:Gノーズ)を備え、オーバーフェンダーも装着していたから、ルックス面ではZ432よりも魅力的であったといえる。一方で、高度なメカニズムを備えた高価なS20型エンジンを搭載するZ432に比べ、車体価格は大幅に抑えられ、35万円ほど安い150万円に設定されていたため、240ZGは、初代フェアレディZを象徴する人気モデルとなっていった。

フェアレディ240Zのエンブレム
リアスポイラーのほかフロントフェンダー左右にも装着されるエンブレム。「G」の文字はなく、「フェアレディ」と「240Z」のみで、「G」の文字は、ボディ内外のどこにも表記されない。



フェアレディ240Zのタイヤとホイール

 フェンダー内の“ミミ”は、ハコスカGT-Rと違い、標準ボディと同様に残されたままなのも240ZGの特徴。より幅の広いタイヤを履くためには、ミミの処理をするしかないのだが、川西さんは、オリジナル重視で加工をせず、適度な車高とギリギリの太さのタイヤを履かせ、バランスを取っていた。


フェアレディ240Zのオーバーフェンダー
このオーバーフェンダーとホイール&タイヤのマッチングが240ZGの大きな魅力。




71年式 日産フェアレディ240ZG(HS30H)
●全長4305mm●全幅1690mm●全高1285mm●ホイールベース2305mm●トレッド前/後1355mm/1345mm●最低地上高160mm●室内長835mm●室内幅1390mm●室内高1070mm●車両重量1010kg●乗車定員2名●最高速度210km/h●登坂能力tanθ0.467●最小回転半径4.8m●エンジン型式L24型●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC●総排気量2393cc●ボア×ストローク83×73.7mm●圧縮比8.8:1●最高出力150ps/5600rpm●最大トルク21kg-m/4800rpm●変速比1速2.906/2速1.902/3速1.308/4速1.000/5速0.864/後退3.382●最終減速比3.900●燃料タンク容量60リットル●ステアリング形式ラック&ピニオン●サスペンション前後ともストラット式独立懸架●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング●タイヤ前後とも175HR-14●発売当時価格150万円




掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年10月号 Vol.147(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo:Hirotaka Minai/南井浩孝

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