「よろしくメカドック」SPLインタビュー【9】とにかくかっこよかったセリカXX、原点回帰のCR-X、ロータリーに対抗しうるZ31。登場するクルマに込めた思い

暴走族という設定ながらも、おちゃらけキャラでどこか憎めない松桐坊主。重要なサブキャラとして、第1話から最終話まで登場。

それまでのクルマ漫画とは異なる、チューニング系クルマ漫画の草分け的存在として知られる『よろしくメカドック』。連載が終わってから30年以上たった今でも、ハチマル車ファンたちに語り継がれている名作だ。ここでは、『よろしくメカドック』の生みの親・次原隆二先生のインタビューをお届けする。

【「よろしくメカドック」次原隆二スペシャルインタビュー Vol.9】

【画像14枚】クルマ漫画を代表する名作のひとつ「よろしくメカドック」の生みの親、次原隆二先生
メカドックに登場したクルマについてエピソードは?

「セリカXXは、とにかくカッコよかったですよね。2.8Lというエンジンも魅力でしたし。ただ、やはり見栄えするクルマということが大きいですね。CR-Xは、最初にセリカXXでハイパワーチューンというのをやりましたので、原点に戻って小さいクルマで大きいクルマを負かすのがいいのではと思い、それならCR-Xが打ってつけじゃないかと。そして、CR-XでZやソアラに勝ったら面白いよねということで登場させました。

Z31に関しては、スポーツカーの最高峰ということで選びました。セリカXX、CR-Xときたら、やはりZしかないだろうと。あと、那智は孤高な感じを出したかったので、特異なロータリーエンジンを搭載するRX-7で通すことを最初から決めていました。そのRX-7に対抗できるのはZしかないだろうということも、風見にZ31をあてがった理由です。

ナベさんのS30は、黒いZが「大人のクルマ」というイメージだったので決めたんです。ちなみにナベさんは「××さん」という愛称にしたかったので、ゴロの良い「ナベさん」にしたんですよ。

次原隆二(つぎはら りゅうじ)

1958年福岡県生まれ。80年に週刊少年ジャンプの『暴走ハンター』でデビュー。82年には同誌で『よろしくメカドック』の連載を開始。クルマ好きの少年たちから絶大な支持を集めた。代表作として、『日本国初代大統領 桜木健一郎』『ロードランナー』『レストアガレージ251車屋夢次郎』『内閣総理大臣 桜庭皇一郎』などがある。


【10】へ続く

初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

「よろしくメカドック」次原隆二スペシャルインタビュー(全5記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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