旧車オーナーのガレージ道楽 04【5】600万円には見えない! オーナーが身につけたプロの知識を活かして作り上げたガレージ

L28型搭載のハコスカ。リアシートは取り外し、9点式ロールケージを組み込む。アメリカ製のパーツも多数採用された、高橋さんが最も大事にする愛車だ

約3年の構想を実現させ、自宅にマイガレージを新築したオーナー。本業の技術も生かされたガレージは、天地スペースを増築することで容積を拡大。さまざまな創意工夫が施された夢の空間なのである。

【旧車オーナーのガレージ道楽 04 Vol.5】

【画像30枚】エアツール用のエアホースリールと電源のコードリールが並んでぶら下がる3階フロア下。使いたい道具がすぐに使える環境は、まるでプロのガレージだ

おおまかに言って1階と2階は整備や作業を行う場所、3階はパーツなどを保管しておく場所と、用途に応じてスペースが分けられているガレージ。空いたスペースにも工具箱や作業台が配置され、室外にコンプレッサーも備わるため、エアツールを使用することもできる。

「総工費はだいたい600万円くらいですかね。自分でやっている部分もありますし、電気工事などは知人に依頼しているので、一般の相場よりは安く済んでいると思います」

説明する通り、素人目で見ても、とても600万円でできたとは思えないほどガレージの完成度は高い。

それは型枠工事をオーナー自身が行ったという理由だけでは説明がつかないレベルだ。おそらくは図面や工程などプロジェクトの全体を見渡せる能力、必要十分の設備を見つけ出す目利きの確かさ、作業を効率的に進められる職人ネットワークなど、オーナーがその道のプロとして身につけた多くの要素があってこそ実現できたものと理解すべきだろう。
【6】に続く


>>3階部分は天井とのクリアランスが少ないこともあり、基本的には物置として活用。床は板張りとなっており、部品や資材などが系統別に並べられている。

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初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

旧車オーナーのガレージ道楽 04(全7記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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