ハコスカ+OS-FR7【3】「純正のセンターコーンソールを生かしたい」オーナーの希望に応えられるレバーの仕組み

OS-FR7とハコスカのドッキング作業は、搭載位置の確認からスタート。エンジンに仮付けし、ミッショントンネルと干渉する部分を確認、同時にワンオフ対応となるミッションマウントの取り回しを構想する

【2】から続く
プロショップ ナカガワが、ハコスカに「OS-FR7」を搭載した。旧車に積まれるのはS30Zに次いで2台目で、ハコスカでは世界初となる。これまでのシーケンシャルドグミッションの概念を一新した、衝撃のないスムーズな操作感が話題の次世代のレーシングミッションは、L型フルチューンでゼロヨン最速を目指すハコスカとのマッチングはいかに!?

【画像26枚】ワンオフ製作したミッションマウントの取り回しは最も時間を要した部分。太いマフラーをかわすのが、とにかく大変だったそうだ

「基本的な取り付けマニュアルは付属しています。といっても寸法表と使用注意事項ぐらいなので、基本作業を進めながらの対応。初めてのモノなので慎重に採寸しながらの作業ですね。課題を一つずつ経験に積み重ねてね」
 ②のミッションマウントの製作、③のドライブシャフトの製作と取り付け、さらに④のシフトレバーのセッティングは、中川さんが搭載作業の中で最も注力した部分。特にシフトレバーは、「純正のセンターコーンソールを生かしたい」というオーナーのリクエストがあり、独自の手法により、一見、純正のHパターンに見間違えるほどの自然な仕上がりでこたえている。


OS-FR7はコンパクトさも特徴。おにぎり形のミッションケースがハコスカのミッショントンネルにピッタリと収まる。
>>OS-FR7はコンパクトさも特徴。おにぎり形のミッションケースがハコスカのミッショントンネルにピッタリと収まる。

クラッチが収まるベルハウジングには、TC24用をベースに、L型に合わせて逆傾斜になるように穴位置加工を施して装着している。
>>クラッチが収まるベルハウジングには、TC24用をベースに、L型に合わせて逆傾斜になるように穴位置加工を施して装着している。

OS-FR7のリンク式シフトレバーは、操作レバーの位置や角度を自由に調整できるのが特徴。さらに、ナカガワ仕様として、リンケージの片方を逆ネジに変更し、ターンバックル化しているところがポイント。ネジを取り外すことなく調整できるので、作業がとてもスムーズにできる。
>>OS-FR7のリンク式シフトレバーは、操作レバーの位置や角度を自由に調整できるのが特徴。さらに、ナカガワ仕様として、リンケージの片方を逆ネジに変更し、ターンバックル化しているところがポイント。ネジを取り外すことなく調整できるので、作業がとてもスムーズにできる。

シフトインジケーターのシステムユニットは、リバースS/Wやニュートラル信号システムも搭載されており、ユニットはコンソール下に設置する。カーボン製のワンオフセンターコンソールがその存在を隠すようになる。
>>シフトインジケーターのシステムユニットは、リバースS/Wやニュートラル信号システムも搭載されており、ユニットはコンソール下に設置する。カーボン製のワンオフセンターコンソールがその存在を隠すようになる。

純正コンソールを装着して完成。オーナーのリクエスト通り、きわめて自然な感じの仕上がり。レバーが純正に比べてかなり太いが、シフトブーツを付けるとシーケンシャルミッションとはとても思えない。
>>純正コンソールを装着して完成。オーナーのリクエスト通り、きわめて自然な感じの仕上がり。レバーが純正に比べてかなり太いが、シフトブーツを付けるとシーケンシャルミッションとはとても思えない。


【4】へ続く


初出:ノスタルジックスピード2020年3月号 vol.23
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) PHOTO : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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