【刑事ドラマ旋風】当初はスズキが番組スポンサーだった「太陽にほえろ!」最終話まで使用された70スープラ|トヨタ スープラ 2000GTツインターボE【2】

劇中と同じGTツインターボ。ここにグレードバッジが付くのが前期の特徴。後期はガーニッシュが装着されるため、リアコンビランプ左側下のモール部分に移動する。

【1】から続く

約7年前のトヨタのCMに「80年代、あの頃のクルマに熱くなったあなたへ」というキャッチコピーのCMがよく流れていた。トヨタの80年代のクルマの代表例といえば、『太陽にほえろ!』の劇中車たちだ。『太陽にほえろ!』は、大スター・石原裕次郎が主人公を演じた、1972〜87年まで730話も放送された刑事ドラマだ。

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 当初はスズキが番組スポンサーだったのでジムニーが登場したわけだが、降板後はトヨタが車両を提供。そこで、警察車両としては豪華すぎるラインナップが展開されるようになったわけだ。

 そんなドラマの終盤、これまでも代々用いられたソアラとクラウンに、新たなクルマが加わる。A70系スープラだ。初登場は1986年5月30日の第697話「マミーを怒らせた少年」で、レッドマイカのMA70だった。その後、8月8日の第706話「ボス!任せてください」でGA70に変更され、それが最終話まで使用された。どちらもリアスポイラーレスで、「少しでもパトカーっぽく見せようとしたのかな?」などと、子供心に思ったものだ。

 86年シーズンは裕次郎さんが体調不良で出演できず、ドラマの終了が決まった時期と重なる。前身のセリカXXに比べると登場期間は短いが、「昭和の名ドラマ」の最期を看取った1台として、その印象はいまだに強い。
【画像31枚】純正オーディオは問題なく作動。カセットで『太陽にほえろ!』のテーマソングを流しながら走ることが最高の時間。今回の撮影は新宿で行ったため、まさにその世界観を堪能していた



>>70スープラに搭載されたエンジンは、3L直列6気筒ターボの7M-GT型と、2L直列6気筒の1G型系。後者はシングルカムの1G型、ツインカムの1G-G型、ツインカム・ツインターボの1G-GT型の3機種を用意。



>>1G-GT型ツインターボは、2つのタービンがそれぞれ3気筒ずつから排気エネルギーを受けて、効率よく過給する。

【3】へ続く

トヨタ スープラ 2000GTツインターボE(全3記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年9月号 Vol.43

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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TEXT:KOUICHIRO SEKI/関耕一郎、Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:SATOSHI KAMIMURA/神村聖

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