「日産名車再生クラブ」2017年は欧州ツーリングカー選手権に出場したR31スカイラインGTS-Rを再生

日産トリコロールカラーをまとった元ワークスカー。欧州での初戦、英国ドニントン500kmレースでは、ライバルのBMW M3勢を次々にゴボウ抜きにしたという。その面影を2017年ニスモフェスティバルで立派な姿で登場した

       
【日産名車再生クラブ  2017年はグループA仕様のR31スカイライン グループA仕様をレストア】

 ハチマルヒーローでもその活動内容に注目し、毎年記事を通じて紹介している「日産名車再生クラブ」。日産自動車の車両開発部門の社員や関連会社の社員が休日を利用して活動している集まりで、日産自動車の財産である歴史的な車両を当時の状態で動態保存し、古いクルマの再生を通じて、先達の技術的な工夫や考え方を学ぶのが目的となっている。
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 2006年4月の活動開始以来、日産ヘリテージコレクションの所蔵車両を中心に、昨年までに12台(11年は2台)のレストアを完了。そして2017年の名車再生クラブのキックオフ式が5月20日に行われ、ベースカーが発表された。

 会場に置かれていたのは、鮮やかな日産トリコロールカラーをまとったR31スカイラインGTS-Rで、1988年欧州ツーリングカー選手権(ETC)に出場したグループA仕様の元ワークスカーだった。ニスモの欧州活動拠点として当時英国にあったNMEで製作されたレース車両で、スパ・フランコルシャン24時間レースで、総合6位に入賞している由緒正しいマシンだ。

 日本に里帰りしてから月日が経過し、再生に向けて手を入れなくてはならない部分も多そうだが、2017年第20回ニスモフェスティバルでは20回目の特別記念イベントということで、歴代GT-Rを中心としたマシンラインナップに、高橋国光、土屋圭市、エリック・コマス、萩原修といったスペシャルゲストドライバーを迎えてのイベントとなり、大盛況して幕を閉じた。
【画像15枚】バケットシートはドライバーがオーストラリア人なので豪州製。耐久レース用のエアジャッキも組み込む。フロアのアルミプレートがレースカーの雰囲気を表す



>>グループAのレギュレーション上、インパネ全体はR31スカイラインの純正品を流用。ウレタンシフトノブもそのまま。



>>搭載されるエンジンは水冷直列6気筒DOHCのRB20DET-R型で、400psのパワーを発揮するまでチューンされている。

初出:ハチマルヒーロー 2017年9月号 Vol.43

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
関連記事:R31スカイライン

TEXT&PHOTO:HACHIMARU HERO/編集部

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