市場価格の高騰もあり「一生モノ」になりつつあるケンメリ。だからこそ、自分だけの1台に|1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X【8】

ドアインナーパネル/Cピラークオータートリム/リアトノボードは新規で製作。ドアインナーパネルはレギュレータ、ドアノブはオリジナル品を再利用。トリムに走るラインや、レーザー加工機によるスピーカー部分のハニカムデザインなど、派手さは抑えめだが、個性は主張するデザイン。長年カスタムオーディオに携わってきた熟練の技が冴えるカスタムだ。

現役当時はさまざまなカスタムを楽しむ方も多いが、年数が経過し、旧車になるとオリジナル志向が強くなり、マーケットでも価値あるものと評価される。もちろん、純度の高さにこだわるのも一つの楽しみ方だが、一生の愛車として楽しみたいなら、他にはないオンリーワンな1台に仕上げるのもアリではないだろうか? そんな脱・定番を目指すオーナーの参考になる異文化交流のケンメリを紹介する!

【1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X Vol.8】

【画像27枚】徹底した隠し技で地面丸見え L型で求めたシンプルの極みを見せるエンジンベイ

「L型にはこれまでさまざまなカスタムが施されてきましたが、後発の当社が老舗ショップと同じことをやっても、経験を含めて老舗のレベルに追い付くには時間がかかります。であれば、これまでにアレンジされることが少なかったワイヤータックやシェイプドベイといったUSDMのスタイルを旧車に取り入れてみるのはどうか、とチャレンジしたのが、このケンメリです。市場価格の高騰で一生モノとして考えるお客さまが増え、自分だけの1台に仕上げたい思いが強くなったからこそ、ある意味異端といえるスタイルも成立するのではないかと思います」

とイーストボール代表の東 政信さんは語る。


>>ホイ—ルはシェブロンレーシングの復刻品。フロント16×9J -28、リア16×10J -41というかなりのマイナスオフセット。タイヤはTOYOプロクセスでフロント195 /45R16、リア215/45R16を組み合わせる。

【7】から続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X(KGC111)

■エクステリア:ナルドグレー(アウディ)オールペイント、フロントスポイラー、EASTBALLオリジナルワンオフダックテール、ウインカー/サイドマーカー/リアコンビランプスモーク化、リアパネル半つやブラック塗装
■エンジン:L28型改3.1L仕様(N42ブロック&ヘッド)、ワイヤータック&シェプドベイ
■吸排気系:ソレックス44PHH、φ48mm等長タコアシ、φ50mmステンレスデュアルマフラー
■サスペンション:(F)GAB製改車高調(R)GAB製4段切り替え
■ブレーキ:(F)R32タイプM用キャリパー+スリットローター
■タイヤ:TOYOプロクセス(F)195/45R16 (R)215/45R16 ホワイトレターペイント
■ホイ—ル:シェブロンレーシングS1C(F)16×9J -28 (R)16×10J -41
■インテリア:ダッツンコンペステアリング(グリップ部張り替え)、レカロ製改スポーツシート(内部加工/表皮張り替え)、イエローカラー3点式シートベルト、日本精機Defi追加メーター(水温、油圧、油温)、ドアパネル&センターコンソール(Ipad、kicker、ドリンクホルダーインストール)、リアトレイワンオフ製作、ダッシュボード&内装張り替え、電動パワステ(ワゴンR)、メーターパネル半つやブラック塗装

>>全ての画像を見る>>

【9】へ続く
初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X(全9記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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