高級乗用車キャラの8人乗りのシートアレンジも見もの! 9人、10人乗りと3種類をラインナップ|1984年式 トヨタ ハイエース ワゴン スーパーカスタム リビングサルーンEX【2】

ヘッドレストを外せば1列目から3列目までフラットに。このフルフラットシートはH50系ハイエースが日本で初めて採用した

【1】から続く

ハイエースの進化はとても目まぐるしい。初代、2代目は商用用途がメインだったが、取材車両である3代目からは、多人数が乗れる高級RVとしてのキャラクターを強調した。それは、インテリア、外観を見ればお分かりいただけるだろう。

【ワンボックスパラダイス 1984年式 トヨタ ハイエース ワゴン スーパーカスタム リビングサルーンEX vol.2】

 搭載エンジンはガソリンとディーゼルの2種類。前者は新開発の3Y型で2L直列4気筒OHV、後者は2.2L直列4気筒SOHCのL型で、先代からのキャリーオーバーとなる。サスペンションにはフロントにダブルウイッシュボーン式トーションバースプリング、リアに4リンク式コイルスプリングを採用。これらにより、動力性能や乗り心地もグッと乗用車的になった。

 ラインナップは2-3-3配列の8人乗り、3-3-3配列の9人乗り、3-2-2-3配列のロングボディ10人乗りの3タイプ。中心となるのは8人乗りで、チルトステアリングやモケットシート、ウレタンバンパー、ブロンズガラス、電気式ドアロックなど装備が充実した上級のスーパーカスタムのみの設定となる。さらに、このスーパーカスタムには、デジタルメーターや電動ツインルーフが装備される最上級のスーパーカスタム・サン&ムーンルーフが用意されていた。
【画像19枚】2列目シート頭上をはじめ7つのスピーカーなどで構成するサウンド・イン・サウンドシステムを特別装備。セカンドシート横にはオーディオの各種コントロールスイッチが備えられる



>>オリジナルを維持したインパネまわりは、ダッシュの割れや傷みもなく、驚くほどコンディションが良い。ステアリングカバーだけは社外品。


>>搭載するエンジンは直列4気筒OHVのレーザー3Y型。スペックは特別なものではないが、小型・計量で耐久性の高い実用エンジン。10モード燃費で10.4km/Lと経済性も高かった。

主要諸元 Specifications
84年式 ハイエース スーパーカスタム リビングサルーンEX

全長×全幅×全高(mm) 4495×1690×1960
ホイールベース(mm) 2295
トレッド前/後(mm) 1440/1400
車両重量(kg) 1605
エンジン型式 3Y型
エンジン種類 直列4気筒OHV
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 86.0×86.0
最高出力(ps/rpm) 105/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 17.0/3000
サスペンション前/後 ウイッシュボーン/4リンク式トーションバースプリング
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 205/70SR14(前後とも)

【3】へ続く

1984年式 トヨタ ハイエース ワゴン スーパーカスタム リビングサルーンEX(全3記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:AKIO HIRANO/平野陽

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