前回、初お披露目となった館長秘蔵のお宝ユニット、フォーミュラーパシフィック用LZ型エンジンは、いろいろと謎に包まれたユニットだったことが判明した。今回、その内部を見てみたくなった館長が、工具を手にした!
【珍車秘宝館 第17回 フォーミュラーパシフィック用LZ型エンジン vol.1】
館長秘蔵のフォーミュラーパシフィック用のLZ型エンジンの検証の2回目は、オイルパンをハズして、シリンダーブロック内部を解説してもらう。ドキドキしながら工具を手に、オイルパンをハズす作業をはじめた館長。
「まだハズしてないんですが、シリンダーブロックにオイルオパンを取り付けるボルトが、通常のM6からM8に変更されています。剛性アップの狙いがあるんですかね?」と六角レンチでボルトをハズす館長。ようやく20数本のボルトをハズし、オイルパンを慎重にシリンダーブロックから取り外した。
>> 館長秘蔵のFP仕様のLZ型エンジンは、エンジンスタンドに設置された状態で、大切に保管されている。そのまま使える状態らしいが、今回は、あえてオイルパンをハズして内部を検証する!
「想像していたとおり、オイルパンはマグネシウム製ですね。指で持てるくらいメチャクチャ軽いですよ」とオイルで汚れるのも気にせず、クラックが入っていないかなど、細部をチェック。ひとおり確認して満足し、いよいよブロックのチェックをはじめた。
「オイルパンの取り付け面に、数字が書いてありますね。このLZを組んだメカニックの人が、寸法を書き込んだんだと思いますが、クランクジャーナル径ですかね? ブロックの内側は、さすがレーシングエンジンというか、内壁もキレイに鏡面仕上げになっています。ここまでやるのはかなり大変な作業ですね」としきりに感心する。
【画像10枚】館長秘蔵のエンジンを検証。ドキドキしながら工具を手にする館長。思わず取り外してしまったコンロッドキャップ。メタルの状態を確認したところ、オーバーホール後にあまり回していないというとおり、キレイな状態のまま。気になるアタリやキズもまったくない>>スカベンジングポンプは、2ステージのポンプが使われていて、もちろん当時の純正となる。フロント側がオイルパンの2カ所からの回収用で、リア側が圧送用となる。
>>クランクのフロント側にチラッと見えているのは、ギアトレーン用の1次ギア。この上にギアが数個組み込まれていて、ヘッドまで続く。ただし、カムの駆動はチェーンとなる。
【2】へ続く初出:ノスタルジックヒーロー2018年10月号 Vol.189
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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