ハコスカRのエンブレムって年代で違うの!?  初代スカイラインGT-R 全4タイプをディティール比較【2】

国産スポーツカーの代名詞でもあるハコスカGT-Rのディティールを徹底比較!

       
【1】から続く

【PGC10/KPGC10ハコスカGT-Rディティール比較 vol.2】

ハコスカGT-Rは4ドアセダンで1度、ドアハードトップで1度のマイナーチェンジを受けており、都合4世代のモデルが存在することになる。HTはそれほど大きな変更はないが、4ドアのマイナーチェンジではフロントマスクなど見た目も大きく変わっている。これら4世代の変遷を見ていこう。

 
【画像37枚】ハコスカGT-Rは何度かのマイナーチェンジが行われ、全部で4世代のモデルが存在する

 スカイライン2000GTは69年10月にマイナーチェンジを行った。これを受けてGT-Rも後期モデルに移行している。2000GTと同じように内外装の化粧直しを行い、ヘッドライトとグリルが一体になったワンピースグリルを採用した。見た目は大きく違う。また、メッキだったフェンダーミラーがブラック塗装になっている。フェンダー前側に付くウインカーランプのデザインも微妙に変えられた。

 リアビューでは金属製だったリアコンビネーションランプのボディ面の材質がポリプロピレンになり、中にあるバックランプのデザインも変更されている。黒のツヤ消し塗装だったリアのガーニッシュに革シボ風の処理を施したのも変更ポイントのひとつだ。

 インテリアで目立つのは、ステアリングの変更である。前期型はウッドだったが、これがブラックの本革巻きタイプになり、グリップ感が変わった。操作系スイッチの表示も微妙に違っている。前期型は英文字だったが、これが絵文字表示に変更された。


リア・テールランプ比較


リアビューも3車三様だ。4ドアGT-Rは長方形のテールランプの間にガーニッシュを挟み込んでいる。運転席側にはGT-Rのグレードバッジを、助手席側にはNISSANのメーカーバッジが付く。後期モデルも基本構成は同じだが、金属だったテールランプのボディ面の材質がポリプロピレンになった。内蔵しているバックランプのデザインも微妙に異なる。ガーニッシュも黒の艶消し塗装だったものが革シボ風の処理を施したものに変わった。ハードトップGT-Rはメッキで囲んだブロック型の2分割テールランプになっている。グレードバッジの装着部分はボディパネルに直付けとなる。また、バックランプは独立し、バンパーの中に埋め込まれた。



>>PGC10前期


>>PGC10後期


KPGC10 2ドアハードトップ

サイドマーカーランプ比較


サイドマーカーと呼ばれるフロントフェンダーのウインカーランプは、大きく分けると3タイプだ。前期型は2000GTと同じ先が尖ったデザインのサイドマーカーを装備した。後期モデルはスカイライン1500と共通化され、角張ったデザインになる。ハードトップGT-Rはスリムなデザインだ。


>>PGC10前期

>>PGC10後期

>>KPGC10 2ドアハードトップ

GT-Rエンブレム比較


 「GT-R」を示すエンブレムはセダンGT-RとハードトップGT-Rでデザインが大きく異なる。凝っているのはセダンGT-Rのエンブレムで、フロント、リアともに同じテイストだ。長方形デザインで、ベース色は赤、「GT-」は白抜き文字、そして「R」は黄色とした。リアも同様である。ハードトップGT-Rは「GT」の文字が赤だ。リアは二段重ねで、この造形はケンとメリーのGT-Rに引き継がれた。


>>KPGC10前期・後期フロント

KPGC10 2ドアハードトップフロント

>>PGC10前期・後期リア

>>KPGC10 2ドアハードトップリア


【1】【2】から続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年2月号 Vol.191
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ハコスカGT-Rディティール比較!(全3記事)


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text:Hideaki Kataoka/片岡 英明

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