排気量2.5L 1JZ型エンジンを搭載。長く乗るためのエンジンスワップ クラウン ハードトップ 2

       
機関アップデートの要となるのは、排気量2.5Lの1JZ型エンジン。元々6気筒エンジンを搭載するクルマなので、スペース的には問題なく収まっており、あえて装飾めいた作業を省くことで、違和感のないフィッティングとなっている。

 このエンジン同様、ミッション、プロペラシャフト、フロントのアーム類、ホーシング、ブレーキと、主要な機関は全て130クラウンから移植。もちろんこうした作業はポン付けで行えるものではないのでノウハウを必要とするが、クラウン・クラシックスでは過去に同型のセダン、ワゴン、ピックアップにも同様の作業を施しており、その手法を確立しているのが強みだ。

 また、あくまで「クラウンを長く乗ること」が目的のアップデート・モディファイなので、内装は完全なノーマル状態をキープしているのもポイント。メーターはそのまま純正が駆動し、ミッションもオリジナルの3速ATトヨグライドから4速ATへと替わっているが、シフトレバーは純正のまま4速ATをコントロールできるように加工がされている。エアコンも同様に、吹き出し口はそのままでユニットのみ高年式の物に替えられた。




ほぼ純正状態のまま搭載された1JZ型エンジンは、スワップ車であることを忘れそうなぐらい違和感がない。



車高を落とすためにサスカットを施し、社外ショックと調整式ラテラルロッドを装着。リアホイールは8Jサイズと多少ワイドなため、フェンダー内にきれいに収めるためにリアアクスルのナロード加工を施した。この車高スタンスがいかにこだわりを持って作られたかが分かるだろう。




「違和感の無さ」はインテリアにおいても徹底されており、変更点を説明されないと気づかないほどだ。



メーターは130クラウンのユニットを使いつつも、純正メーターをそのまま駆動している。



シフトレバーもオリジナルを生かしつつ、換装した4速ATを操作可能になっている。エアコンも新たにR134aタイプに交換されたが、吹き出し口の見た目はそのまま。



リアシートの中央にもに、吹き出し口を追加している。





掲載:ノスタルジックスピード 2013年7月 Vol.001 (記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Takayoshi Suzuki/鈴木貴義 photo:Akio Hirano/平野陽

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