マイナーチェンジでついに登場! 3リッターツインカムターボで、さらに走りが磨かれた後期型F31【2】1990年式 日産 レパード アルティマ V30 ツインカムターボ

ファインセラミックス製のハイフローターボを採用することで、ターボならではのパワーとともに、優れたレスポンスも実現。

       
1980年代初頭に花開き、百花繚乱となったハイパワー系ターボエンジン車を追う。今回はF31レパードを取り上げる。

【ターボ車クロニクル 1990年式 日産 レパード アルティマ V30 ツインカムターボ Vol.2】

【1】から続く

 デビュー時に設定されたエンジンは3種類。新開発3.0L V型6気筒DOHCのVG30DE型におのずと注目が集まったが、2.0L V型6気筒SOHCターボのVG20ET型からも目が離せない。既存の同ユニットとは異なり、タービンノズル部に可動式フラップを装備。エンジン回転数や負荷に応じてフラップの角度を変えることで、理想的な過給効果を発揮させる「ジェットターボ」が採用された。加えて空冷式インタークーラーも装備し、全域にわたって高出力&大トルクをスムーズに発揮することに成功している。

 そして1988年のマイナーチェンジでは、内外装のリファインとともに新エンジンが搭載された。2.0LはDOHCターボのVG20DET型にチェンジ。従来のVG20ET型をベースにDOHC化し、ハイフローセラミックターボを採用。2.0Lトップクラスのハイパワーとアクセルに素早く反応するクイックレスポンス、そして中低速域での乗りやすさを手に入れた。

 一方3.0Lは、VG30DE型のほかに、DOHCターボのVG30DET型をラインナップに追加。このユニットは先にY31シーマに採用されたもので、VG30DE型に独自の小型・高効率ハイフローセラミックターボをドッキング。最新の電子制御技術を組み合わせることで、上級スペシャリティーカーにふさわしい圧倒的なパワーと優れた静粛性を実現。255ps/35.0kg-mというスペックは、ライバルのソアラを大きく上回る数値だったのだ。

>> 【画像19枚】マイナーチェンジでダッシュボードの形状が変更され、アナログ式になったメーターなど。当時はやりのホワイトメーターを採用している

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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