ワイド化するにはもったいないもう1台。2台の初代シビック【2】1975年式 ホンダ シビック 3ドア GL

週末の旧車イベントに出掛けるほか、通勤に使うこともあるという。ミッションは純正4速だが、車重が650kgしかないうえにエンジンは意外にトルクフルで乗りやすいのだとか。

       
ボーイズレーサーの先駆者ともいえる初代シビック。
ホンダが世界に羽ばたくために持てる技術のすべてを注ぎ込んだFF方式のホットハッチは、販売面でもレースでも大成功を納めた。
ただし大衆車ゆえに、現存するクルマが少ないの現実。
今回はそんな初代シビックベースのチューンド仕様をクローズアップ!

【類は友を呼ぶ 1975年式 ホンダ シビック 3ドア GL Vol.2】

【1】から続く

 今回紹介するシビックは、そのYАMАTOシビックをモチーフに製作されたストリート仕様だ。ベース車は3ドアのGLということもあり、街乗りもストレスなくこなせる快速仕様として、愛情たっぷりに仕上げられている。

「もともとクルマ好きで、若い頃はC130ローレルやS30Zなど乗り継ぎました。でも結婚や子育てなどもあり、一時はクルマ道楽から遠ざかっていましたね」と、オーナー。

 しかし7、8年前に旧車のイベントに行ってから思いが再燃。地元の先輩から譲り受けたダルマセリカをレストアして乗っていたが、どうしても気になるクルマがあった。それが初代シビックだった。

「初代シビックは4歳上の兄が新車で購入し、よくドライブに連れていってもらった思い出のクルマ。当時はまだ中学生でしたが、キビキビ走ったことは鮮明に覚えています」と振り返る。オーナーが中古車を探し出し、手に入れるまでさほど時間は掛からなかった。

 実は、ワインレッドのオーバーフェンダー仕様はオーナーにとって2台目(部品取りまで含めると3台目)のシビック。最初に入手したRSは、部品取りのGLからパーツを移植してキレイに仕上げたものの、ワイド化するにはもったいないという周囲の声もあって、大事に取ってあるそうだ。

 少し話しがそれてしまったが、やはり気になるのが迫力のスタイリングだが、シビック用はどこを探しても見当たらず、KP61用のオーバーフェンダーを流用した渾身の作なのだ。

>>【画像17枚】もう一台のシビック、RSとオーナーの写真など



>> リアシートや内装まわりは取り払ったうえで、ロールバーをセット。リアストラットバーや補強バーも追加した。





>> スポーティーな雰囲気に仕上げたいとレース用のウインドーネットを装着。

1975年式 ホンダ シビック 3ドア GL(SB1)


SPECIFICATIONS
● エクステリア:KP61スターレット用オーバーフェンダー/スポイラー、フェンダー部加工
● エンジン: SB1型エンジン(ノーマルスペック)
● 排気系:φ50mmサイド出しマフラー
● サスペンション:TEIN製フルタップ式車高調
● インテリア:ナルディ製ステアリング、PIVOT製スピード&タコメーター、
 6点式ロールケージ、フルバケットシート(運転席)
● タイヤ:TOYOプロクセス 195/45R14
● ホイール:コーリン・プロジェクト トスコ 14×8J -18

【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.019 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 ホンダ シビック 3ドア GL(全3記事)


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【1】から続く

text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJIISALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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