SUPER GRAN TURISMO【2】世界初の電子制御エアサス搭載! ソアラのシンボル的存在、3.0GTリミテッド|1990年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド|ハイソカー時代を築いた最高級クーペ

左コンビランプ中央のエンブレムはグレード表示

       
デビューとともに国産車の新たな時代の幕開けを告げたソアラ。
美しいスタイリングや豪華な室内、ライバルを凌駕する圧倒的なパワー、革新的な電子制御装備、そのどれをとっても、クルマが飛躍的に進歩した80年代を象徴する一台となった。
多くのファンを心酔させ、唯一無二の存在となったソアラの全貌に迫る。

【 1990年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド Vol.2】

【1】から続く

 ツインカム24バルブインタークーラーターボの7M‐GTEU型。このエンジンを最大限に活かすシャシーなど、メカニズムの面でも進化は著しい。それを端的に表すのが、世界初の電子制御エアサスペンションだ。状況に応じてバネ定数や減衰力、車高を自動制御するエアサスの乗り心地は、まさに異次元の領域だ。

 また、エレクトロニクスを駆使した装備もソアラの代名詞。Z10で話題となったエレクトロ・マルチビジョンは、メーター内からセンターコンソールに移設され独立モニターとなったほか、新方式を採用したデジタルメーター「スペースビジョンメーター」など、多くの最先端装備が搭載された。

 まさにトヨタの技術の粋を結集したZ20ソアラ。とくにエアサスとマルチビジョンを装備した3.0GTリミテッドのエアサス仕様は、Z20のシンボルとなり、ファンの羨望を集めた。


>>【画像18枚】ソアラを代表するマルチビジョン。TEMSの動作状態や燃費を表示できるほか、テレビの視聴も可能。この個体はチューナーを後付けして地デジ対応としている。また、希少なビジュアル・インフォメーション・カセットも残っている




>> 後期モデルのエンジンは、3Lターボ、2Lツインターボ、2タイプの2LDOHCの4種。





>> ヤマハ製の7M-GT型(3Lターボ)は高性能のツインカム24バルブ。中期で10ps向上して240psにパワーアップ。






>> 3.0GTリミテッド・エアサス仕様の大きな特徴が、ストラットタワー上部のアクチュエーター。エアサスはハイ/ノーマル/ローで車高を調整可能。TEMSと合わせて、高い走行性能を誇る。

1990年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド(MZ21)


SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4675×1725×1335
ホイールベース(mm) 2670
トレッド(mm) 1460(前後とも)
車両重量(kg) 1530
エンジン型式 7M-GTEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 2954
ボア×ストローク(mm) 83.0×91.0
圧縮比 8.4:1
最高出力(ps / rpm) 240 / 5600
最大トルク(kg-m / rpm) 35.0 / 3200
変速比 1速 2.804 / 2速 1.531 / 3速 1.000 /
4速 0.705 / 後退 2.393
最終減速比 3.727
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 416.3万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 3月号 vol.34
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド(全3記事)

関連記事:ソアラ伝説

関連記事:ソアラ



【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

RECOMMENDED

RELATED

RANKING