60年代日産デザイン部門の歴史を紐解く! 初代C30ローレルと各世代のブルーバードが集まった「ローレルC30を語る会2022」

初代C30ローレルが生まれた地に、クルマとそのデザイナーが集まった。

       
日産ローレルはセドリックとブルーバードの中間を埋める車種として開発され、時代に先駆けて「ハイオーナーカー」のコンセプトを掲げ、1968年に発売された。

そんなローレルを愛するオーナーが集まる「ローレルC30を語る会2022」が2022年10月2日、日産東京販売 新車のひろば村山店にて開催された。
開催場所の新車のひろば村山店は、かつてローレルが生産されていた日産自動車の村山工場跡地に建つ、ローレルゆかりの地だ。
その場所でローレルC30クラブが主催して開催しているこのイベント、参加台数こそ少ないものの、毎回「濃い」企画を実施している。
今回は「初代ローレル㊥デザイントークII」と題し、1960年代の日産デザイン部門の様子をテーマにしたトークショーが実施された。

【画像12枚】ローレルに加えて510ブルーバードやS30フェアレディZも来場した会場の様子を写真で見る!

「II」とあるように、今回は昨年実施された、初代ローレルのエクステリアデザイナーであった澁谷邦男さんによるトークショーに続く第2弾。澁谷さんに加え、日産モデルショップ誕生期のモデラーであった太田幸夫さんを迎え、昨年以上に濃密なトークが繰り広げられた。

実際にクレイモデルを手掛けていた太田さんによれば、日産での自動車開発におけるクレイモデルには大きな転換点が2回あったといい、1つは1/4のスケールモデルから1/1のモデルを造るようになったこと、そして、もう1つがCADの本格的な導入だという。
特に後者は、3Dモデルを作れるようになったことで、クレイモデルを手で造るモデラーの不要論も囁かれたものの、最終的にディテールをより魅力的に造るためには、人の手によるクレイモデルが必要になった、というエピソードも披露された。

お2人の元同僚や教え子、現役デザイナーなども多数参加し、当時の様子について事細かに語られる貴重なトークショーとなった。
トークショーの詳細な内容については、追って紹介していこう。


>>1969年式ローレル セダン1800デラックスB
ローレルC30クラブ代表の今野さんの前期型C30ローレル。シングルナンバーを維持し、オリジナル度も非常に高い個体だ。


>>1970年式 ローレル ハードトップ2000GX
同じくC30クラブのプロデューサーであり、今回のイベントの司会や運営を行っている野村さんのHT2000GX。日産初のピラーレスハードトップを採用したモデルで、GXにはSUツインキャブを搭載。



>>1969年式 ローレル セダン1800GL
全塗装の準備中だったが、このイベントに合わせて引き上げての参加となった1800GL。



>>トークショーの聞き手となった澁谷邦男さん(左)と語り手となった太田幸夫さん(右)



>>今回のメインイベントとなったトークショー「初代ローレル㊥デザイントークII」。昨年に引き続き、貴重な当時の証言が次々に飛び出した。

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