ミニカーショップ店長のこだわり趣味生活【2】ほれたクルマを手に入れた時の高揚感。この先ずっといいコンディションで愛車を維持し続けたい| 1973年式 ダットサン 240Z

マイル表示のスピードメーターは、車検に合格するために、キロ用の目盛りが書いてある

       
クルマを趣味で楽しんでいる人も、ふだんは別の生活の顔を持っているはず。そうであれば、ふだんの様子もちょっとのぞいてみたいと思うのが人の常。今回ご登場いただくのは、ミニカーショップ店長の仕事を持つダットサン240Zのオーナーで、エンジンの整備からパーツ取り付けまで、すべて自分でこなすという旧車愛好家だ。

【1973年式 ダットサン 240Z Vol.2】

【1】から続く

 自分がほれたクルマを手に入れた時の高揚感は、きっと読者の皆さんも経験があるはず。この先ずっといいコンディションで愛車を維持し続けたいと考えるのは当然のことで、そのためにオーナーは次の手を打った。

「当時は屋外で未舗装の駐車場にZを保管していて、とにかく錆びないようにしたいと強く思っていました。そこでいろいろ調べて、長野県に融雪剤にも負けない防錆塗装をしてくれる会社をみつけて、そこでボディの防錆処理とオールペイントをしてもらいました。スウェーデンのボルボで使っているアンダーコート、ノックスドールを塗ってもらうために、自走で行きました」
 目的を果たすために、すぐ行動を起こすというのはさすがで、そこまで240Zが気に入ったということだろう。

しかしオーナーは過去に苦い思い出も持っていた。コミック「湾岸ミッドナイト」の実写ビデオ版に登場していた白いS130Zに興味を持ち、1980年式200Z 2by2 Tバールーフを購入したが、パワー感や走りの印象が自分が想像していたものと違い、1年ほどで手放していたのだ。その轍を踏まないように、と思っていたそうだが、あれこれと240Zに手を加え始めると、やりたいことが次々に生まれ、気持ちが途切れることなく、今日まで過ごしてきた。それはなぜなのだろうか?


>> 【画像30枚】フロントフード先端にあるDATSUNエンブレムは、ブラックアウトしたものを装着。塗装せずに装着されたサイドのドラフターバッジなど



ダッシュボードをはじめとして内装パーツの状態も良好。ステアリングは人気のダッツンコンペを装着する。





オーディオにこだわる井原さんとしては、スピーカーの取り付けもスマートにしたいと考えていたところ、アメリカのネット通販サイトでS30Z専用のインナートリムを発見。さっそく購入して取り付けた。




クーラーがなく、乗り心地が悪いということで「奥さんは240Zに乗ってくれません」と苦笑するオーナー。音や振動こそ、男のロマンだ

1973年式1973年式 ダットサン 240Z(HLS30)

SPECIFICATION 諸元
■エクステリア:リスタード製フロントカーボンスポイラー、カーボンオーバーフェンダー
■エンジン:L24型、ソレックスφ40mmキャブレター、ガレージキャリーバック製パワーポンプジェット
■点火系:マロリー製Hyfire 6A CDI、マロリー製ユニライト・ディストリビューター、カメアリ製80A ICオルタネーター
■冷却系:チャンピオンレーシング製アルミ3層ラジエーター、ツイン電動ファン、BILLION製電動ファンコントローラー制御
■駆動系:R32タイプM用5速トランスミッション
■排気系: C10240Z用φ45mmステンレス・タコ足、φ80mmストレート・ステンレス・マフラー
■サスペンション:ダウンサス、KYB製ショートショックアブソーバー
■ブレーキ:(F)MK63 4ポットキャリパー
■タイヤ:(F)TOYOプロクセスT1R 195/55R15、(R)TOYOプロクセスT1R 225/50R15
■ホイール:(F)WORKエクイップⅢ 15×8J -22、(R)WORKエクイップⅢ 15×9.5J -22

【3】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年10月号 vol.183
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 ダットサン 240Z(全3記事)

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【1】から続く

photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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