「今後はボディを丸裸にして、徹底的にボディ補強したい」|1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT

いつでも勝負に挑めるように Sタイヤで武装した本気マシン。

       
時代の移り変わりと共に進化してきたL型ユニット。いまだに新しい技術やノウハウが生み出されている。それだけ長きにわたって愛されてきたあかしともいえる。今回登場するのは、そんなL型をベースにあふれんばかりのトルクを与えたチューンド実例。エンジン製作はL型を知りつくしたプライベーター「サトタツ」さんが担当した。排気量を3.4Lまで引き上げた至高のエンジンと、それを搭載するにふさわしい仕上がりのハコスカをじっくりご覧いただこう。

【1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT Vol.4】

【3】から続く

 そうしてオーナーの手に渡った3.4Lエンジンは、ハコスカに積み込まれてからすでに2〜3年たつというが絶好調。とにかくトルクフルで速いと仲間内でも評判になっている。

 しかし、それだけトルクが出ていると気になってくるのがボディの頼りなさ。たまに出撃する峠走りに備えてSタイヤを履くだけになおさらだ。サーキットまで視野に入れるオーナーは「今後はボディを丸裸にして、徹底的にボディ補強したい」と、ハコスカの魅力にどっぷりハマっている様子だ。

 周りの旧車仲間を巻き込み、オーナー流ハコスカのアップデート計画は、まだまだヒートアップして続きそうだ。


>>【画像19枚】旧車ならではの突き抜けるようなサウンドもお気に入り。ワンオフのφ80mmマフラーが組み合わせられた4-2-1集合のエキマニなど

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「サトタツさんに組み上げてもらった3.4Lエンジンはとにかくトルクフル。今後はインジェクション化も検討していますよ。それからサーキットも走りたいんですがボディがヨレて怖い。普段からレース車両の製作などを自分たちの手でやっているので、このハコスカも全バラにして補強をいれるなどイチから作り直すつもりです」





フロントキャリパーはS15シルビア純正を流用。車体が軽いこともあり制動力には特に不満は感じていない。





リアブレーキはS30Z用のアルフィンドラムを装着。





リアはスターロード製の車高調をセットし、トーイン、キャンバー調整ができるフリーアジャストメントアームも組み込む。大トルクを受け止めるべくデフキャリアはR200に変更。


1972年式 日産 スカイラインHT 2000 GT (KGC10)
SPECIFICATIONS 諸元
■ エクステリア:チンスポイラー、リアスポイラー、前後オーバーフェンダー、全塗装(TECHオリジナルカラー)、ボディセミレストア、HIDヘッドライト
■エンジン:L28型改3.4L(サトタツ仕様)、P90ヘッドベース、亀有Iカム(IN&EX:77度 10mmリフト)、イスキー製バルブスプリング、クロモリバルブリテーナー、3mm厚メタルガスケット、ワイセコ製ピストン(ピンハイト27mm)、137.5mmコンロッド、フルカウンタークランクシャフト(87.5mm)、燃焼室加工、ポート拡大加工
■点火系:亀有エンジンワークスMDI
■吸排気系:ソレックス50PHH、等長タコ足、オールステンレス製マフラー
■冷却系:アルミラジエーター、アールズ製オイルクーラー
■駆動系:亀有エンジンワークス製クロスミッション、R200デフ
■足回り:(F)メーカー不明車高調 (R)スターロード製車高調/メンバーカラー
■ブレーキ:(F)S15純正4ポットキャリパー (R)アルフィンドラム
■インテリア:レカロ製セミバケットシート×2脚、永井電子機器製タコメーター(φ80mm、ニスモ仕様)、オートメーター製追加メーター(燃料、燃圧、水温、油温、油圧)、電動パワステ、ナルディ製ステアリング
■タイヤ:アドバンA050 (F)205/45R16 (R)225/45R15
■ホイール:ワーク・マイスターCR01




初出:ノスタルジックスピード 2018年2月号 vol.015(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT(全4記事)

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【1】【2】【3】から続く

text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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