「いまだに乗りこなせていないジャジャ馬ですが、死ぬまで付き合えたら幸せかな」|1972年式 日産 フェアレディ 240ZG|ターボとNAでL型パワーを楽しむ兄弟

ステアリングコラム上に置かれているのは、オートメーターのタコメーターとシフトライト、その奥にはブリッツのブースト計も見える。

       
L28型改3.1Lをベースに、旧車のモディファイを楽しむ兄弟がいる。兄はストリートドラッグの世界を振り出しにインジェクションターボにたどり着き、弟はたまたま買ったクルマにのめり込み、気付けばメカチューンのとりことなった。このように兄弟でありながら、クルマとの出合いもチューニングの方向性も違えば、ベースカーも兄はGノーズとワイドボディキットを組んだホワイトの240ZG。弟はGT-R仕様としては最先端の17インチホイール履きのシルバーのハコスカHTと、何から何まで違っている。だからこそ興味がある。同じDNAを持つ2人が、L28型改3.1Lに何を求め、何を得たのかを。スタイルも使う道具も違う兄弟による、L型劇場。これより開演!

【1972年式 日産 フェアレディ 240ZG|ターボとNAでL型パワーを楽しむ兄弟 Vol.3】

【2】から続く

「いまだに乗りこなせていないジャジャ馬ですが、死ぬまで付き合えたら幸せかな」。こんな本音を漏らしていたオーナー(兄)。乗り方と同時にキャブからインジェクション、15インチから17インチホイールへと使用パーツも変わっていったZだが、オーナー(兄)の心を捕えたZ本来の美しさと走りの楽しさは、今なお変わることがない。そしてそれは、これからも続く。


>>【画像35枚】白い10点式ロールケージに囲まれたコクピットに装備されるレカロのバケットシートとサベルトのレーシングハーネスなど


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 過ごしてきた人生の半分以上を一緒に過ごしているオーナー(兄)と240ZG。その関係の濃さから、Zを相棒と呼んでも差し支えないはずだ。ボディカラーの白は昔から選んでいる色であると同時に、「名前がフェアレディ(貴婦人)ですから、落ち着いて美しく走りたい」との思いも込められている。維持に関しては、なるべく雨を避けるようにしているそうで、「パンデムのワイドボディキットを組んでからは、段差にも人一倍の注意を払っている」そうだ。



インパネ全体の景観。ステアリングにはナルディを、ボスには乗り降りがしやすいワークスベルのラフィックスを装着。グローブボックスに付けられたアクリルパネルもセンスがいい。


弟のハコスカ【4】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2017年 03月号 vol.012(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ターボとNAでL型パワーを楽しむ兄弟(全6記事)

1972年式 日産 フェアレディ 240ZG(全3記事)

1972年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-X(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : AKIO SATO/佐藤アキオphoto : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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