NOS追加で最高出力は250㎰に到達! 過激な走りで魅了する脱定番セダン|1995年式 トヨタ ターセル 4ドア

ヘッド加工を施したST202セリカ用の3S-GE型をスワップ。

       

【1995年式 トヨタ ターセル 4ドア Vol.2】



【1】から続く 

 オークションで格安のターセルを手に入れたオーナーは、すぐにエンジンを5E型ターボに載せ換えた。しかし、かなりパワーを上げていたこともあり、燃調セッティングが取り切れないなどの問題が浮上した。そこで搭載ユニットを見直そうと頼ったのが、エンジンスワップを得意とする愛知県豊明市の「ダディーモーターワークス」だった。

「新たに搭載するエンジンはいろいろと悩みましたが、意外性がありつつ海外でスワップした実例もあった2Lの直列4気筒ユニットの3S-GE型にしました。そのためにST202セリカのドナー車を用意して、エンジンをミッションごと積み換えています」。

▶▶▶【画像27枚】NAだけに排気音は大きめだが、アクチュエーター式の音量調整バルブ付きとなっており、バルブを閉じることでジェントルなサウンドに生まれ変わるワンオフ製作したマフラーなど

 しかしスワップ作業は思いのほか難航した。というのも、エンジンを積み込んだところ、オイルパンの位置が低くなりすぎたのだ。車高を上げれば対応できる範囲だったが(海外のマシンもそうして対応していた)、このターセルでは低い車高にもこだわりたかった。

 しかもエンジンルームが狭いターセルに、3S型を載せるとなるとクリアランスはかなりタイト。FF駆動ゆえにドライブシャフトの角度にも配慮する必要があった。そこで、エンジン搭載位置を上側にずらし、若干ヘッドを起こすようにしてエンジンを積み直して、それらの問題をクリア。3S型ユニットはごく自然な位置に収まった。

【3】へ続く 



SPECIFICATIONS 主要諸元
1995年式 トヨタ ターセル 4ドア(EL53)
■エクステリア ワンオフフロントスポイラー/サイドステップ、後期用純正ヘッドライト/テールランプ、
エンブレム跡スムージング処理、オールペイント(ホンダ・オデッセイ純正パープル)
■エンジン 3S-GE型換装、AE111純正4連スロットル、燃焼室加工、ポート加工、ヘッド面研、
ダディーモーターワークス製純正改インマニ/オイルキャッチタンク、
TODA製カムシャフト(IN&EX288度)、サード製550ccインジェクター、
2JZ型用燃料ポンプ、NOS(ウエットショット)、ワイヤータック、エンジンルーム塗装
■電気系 ウルトラプラグコード、フルコン
■吸排気系 フジツボ製タコ足(加工)、ダディーモーターワークス製バルブ付きワンオフマフラー
■冷却系 EP82用アルミラジエーター、トラスト製EP82用オイルクーラー
■駆動系 ST202純正ミッション、OS技研製ストリートマスター強化クラッチ、
クスコ製RS LSD(1.5ウェイ)
■サスペンション バーディクラブ製EP82用車高調(F)14kg/mm(R)10kg/mm、
TRD製EP82用スタビライザー、タナベ製EP82用タワーバー
■ブレーキ (F)K-SPORT製6POTキャリパー
■インテリア バケットシート×2、オートメーター製タコメーター、
Defi水温計/油温計/油圧計/燃圧計、PLX製空燃比計、バッテリー移設
■タイヤ HIFLY HF805 195/45R16
■ホイール 16×8J+15

初出:Nostalgic SPEED 2017年3月号 vol.012(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1995年式 トヨタ ターセル 4ドア(全3記事) 

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photo : MOTOSUKE FUJI(I SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔

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