自動車図鑑を眺めていた4歳のころから「免許を取ったら絶対に乗ってやる」と決めていた|1992年式 日産 シルビア Q's SC Vol.3

スペシャリティーとスポーツ、ふたつの顔を持つFRクーペ。

       
スペシャリティーカーとして人気を得た一方で、スポーツクーペとしての評価が高かったS13シルビア。

【1992年式 日産 シルビア Q’s SC Vol.3】

【2】から続く

 オーナーは、まだ20代前半。S13がデビューした時には、生まれていなかったほどの若さである。しかし、子供のころ(4歳!)自動車図鑑に載っていたS13を見て「カッコいい」と感じ、それ以来「免許を取ったら絶対に乗ってやる」と決めていたという。そしてその夢はやがて現実となり、免許を取得する前、つまり高校生のときに手に入れたそうだ。

 ただ、ご存知の通りS13はチューニングされた車両が非常に多く、オリジナルを維持したコンディションの良い個体に巡り会う可能性は極めて低い。そこで、グレードやボディカラーにこだわらず状態の良さを優先して探した結果、現在の愛車に出会ったそうだ。このS13はオーナーの記念すべき初めての愛車。何があっても手元に置いておくつもりだという。

デートカーと言うより、スポーツカーといったほうがしっくりくるシャープなフロントマスクなど【写真18枚】



「本当は、前期のイメージカラーだったライムグリーン2トーンのK’sが欲しかったんです」と話すオーナー。しかし、15年近くに渡って憧れ続けたS13ゆえ、当初欲しかったカラー&グレードでなくても、マイカーに対する愛情はひとしおのようだ。  また、フルノーマルで……というこだわりもあり、オーディオは社外品から純正品に、ヘッドライトはHIDからハロゲンに戻したほど。ちなみに、「早めの油脂類交換と塗装に気を遣った洗車が維持するうえでのポイント」とコメントしてくれた。





前期は全車1.8Lだったが、後期では2Lにチェンジ。Q’s系に搭載されるのは自然吸気のSR20DE型で、DOHC特有のシャープなレスポンスが持ち味。一方K’s系に搭載されるSR20DET型は、205psを発揮するハイパワーユニットだ。




飛行機の翼をモチーフにしたというデザインのリアスポイラーは後期から採用。Q’s SCではオプション設定だった。


1992年式 日産 シルビア Q’s SC(PS13)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4470×1690×1290
ホイールベース(mm) 2475
トレッド前/後(mm) 1465/1460
車両重量(kg) 1150
エンジン型式 SR20DE型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 86.0×86.0
圧縮比 9.5:1
最高出力(ps/rpm) 140/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 18.2/4800
変速比 1速2.785/2速1.545/3速1.000/
4速0.694/後退2.272
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 196.8万円


初出:ハチマルヒーロー 2014年 5月号 vol.25(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 日産 シルビア Q’s SC(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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