1980年代に開催されていたツーリングカーレースで、ド派手ないでたちのカテゴリーといえば、誰もがスーパーシルエットを思い浮かべるだろう。
だが、シルエットの後を継いで現在のGT300への架け橋的なレースが84年から93年まで開催されていた。それがJSS(ジャパン・スーパースポーツ・セダンレース)だ。
ベースは市販車ながらエンジンや足回りはフルチューンが許され、DOHCは3500cc、SOHCは4000cc、ロータリーは係数計算で3000ccまで許されていた。さらに外装もグループAなどと違い、派手なオーバーフェンダーやリアウイングなど、ほぼ何でもアリ、というレギュレーションだった。
関連記事:筑波サーキット1分3秒台が目標! オーナー自らがレストアした1台|マツダ サバンナRX-7 JSS FC Vol.2フロントのブリスターフェンダーはドアの手前がスリットになっていて、冷却風の出口になっている。
コンソールに各種パイロットランプとトグルスイッチが設けられる。緑のボタンはスターターだ。
トランクの安全燃料タンク。そのボックスには左に仕切りを設けてポンプや燃料クーラーを収めている。安定した速さのためには冷却系の強化が不可欠、がREOMのポリシーだ。
ウイングはオールアルミでワンオフ製作された。角度が調整可能で、高い速度域に対応させるためかリアゲートとボディ双方に固定されている。トランクを開閉するにはボディ側の固定ピンを外してウイングごと行う。
中央に指針の向きを傾けてセットされたタコメーター。パネルごとワンオフ製作されている。
掲載:ハチマルヒーロー 2010年 05月号 vol.13(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)