【えっ!? コレ、ホントにシエラなの??】VWオフロードの定番“バハバグ”にしか見えないビートルボディとジムニーフレームを見事に合体したジムニー・シエラ

完全にバハバグにしか見えないジムニー・シエラ

       
どこでも使いまくれる
バハバグルックのジムニー!

【画像12枚】ノーマルのままホイールベースを延長加工した足回り、スペアタイヤでジムニーをアピールリアビュー、ビートルボディとジムニーフレームを見事に合体したフォルムなど、気になるカスタマイズの詳細はココから☆

カタチはVWオフロードの定番“バハバグ”。
なのに、リアにエンジンはナシ。
代わりにスペアタイヤが鎮座する、なんとも不思議なこの個体。
通称“ジートル”と呼ばれるこのマシンは、ジムニー・シエラとビートルのフュージョンによってバハバグに擬態した1台だ。

オーナーはドライバーとしてバハ1000に出場したり、サポートメカニックとしてパリダカ経験も持つ、その道の大ベテラン。
以前から通勤に使えるバハバグがほしいと考えており、どうせならオートマもパワステもエアコンも付いてて、しかも一年中乗れる4WDもほしいなんて妄想を抱いていた。

そんな妄想に付き合うことになったのが、古くから親交のある津田レーシング。
オフロードのレース車両を製作する傍ら、兄弟で北米のオフロード競技に11年も通い続けるツワモノであり、向こうでTSUDAといえば「あぁ、あのクレイジーな兄弟ね」で通じるほどの有名人だ。

「レース用に置いていた1300cc(シエラ)に勝手にメジャーをあてだして、コレにビートル被せてよって。ホイールもボクの私物を持ち出して、ボディとのバランスを考えると、この位置かなぁ、とか言い出すし(笑)。強引に造らされました」
と、呆れ顔の津田代表。

同店では、どんなにブッ飛んだ車両でも公認車検を前提としており、もちろん、今回もこのまんまで車検を取得済み。
車検前提のため、フレームには一切手を加えず、ジムニーのフロアにビートルのフロアを部分移植することで、フロントエンジンかつ4WDのバハバグスタイルを生み出した。

さらにボディに合わせてホイールベースを伸ばすため、オリジナルブラケットを介してアームを延長するなど、レース車両製作で培った技術をたっぷり注ぎ、「どうせ後でターボを載せたいとか、レースに出るとかいうから強度も出してあります」と、バルクヘッドを含め対策もバッチリ。

フィアット500のグレーに塗ったボディは、街で悪目立ちすることもなく、実際通勤にも使えるクルマに仕上がっている。
もちろんエアコンも効くし、楽チンなパワステ&オートマ、っていうか、中身はジムニー・シエラそのものなので(笑)、鼻歌交じりでドライブできるってのがスゴくない?



>>フェイス周りはバハバグのワンピースフロントエンドに交換し、ヘッドライトも車検対応品を装着。国内では寄り目ライトが好まれるが「いまの北米はコッチが定番」と通常デザインを選択している。


>>リアにエンジンがない以外はどっから見てもバハバグそのもの。リアフェンダーもバハバグ用の2インチワイドモデルに交換されており、ファルケンのワイルドピークM/Tを難なく呑み込んでいる。


【画像12枚】ノーマルのままホイールベースを延長加工した足回り、スペアタイヤでジムニーをアピールリアビュー、ビートルボディとジムニーフレームを見事に合体したフォルムなど、気になるカスタマイズの詳細はココから☆


『カスタムCAR』2016年12月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:ジムニー・シエラ/2014年型
SOURCE:津田レーシング

PHOTO&TEXT/浦野浩之

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