【美しきネガキャン!!】並み居るクラウンマニアをも唸らせる超マニアモデファイのクラウンワゴン登場！

クラウンワゴンでありえないナガキャン！
ライトでディープな漢の超絶カスタム

【画像9枚】リバレル仕上げで “俺”専用サイズの当時物OZ、ワンオフアーム＆MPVナックルでマルチリンク化した足回り、こだわりのベンコラ8人乗り仕様など、いぶし銀の玄人カスタムが光るクラウンワゴンの全貌はココから☆

その名のとおり、日本の自動車業界で長きにわたって王者として君臨しているクラウン。
トヨタの高級車としてのポジションはもちろん、ドメスティックカスタムでいえば、オールドクラウンは、VIPカーでもド定番として扱われるなど、人気筆頭の車種だ。

そんなクラウンだが、中でもワゴン／バンとなると若干キャラクターは変わってくる。
’90年代の2BOXブーム全盛期以降、カスタムベースとしての認知度が高まっているだけでなく、クラウンワゴンマニアをも育てるコアな存在になっているのだ。

特にラダーフレームを備えた最後のモデルとなる130系は別格で、ベンコラ（ベンチシート＆コラムシフト）＆丸目ライトにスチールバンパーといったバン顔スワップなど、独自の文化を築き上げた孤高のモデルへとなった。

もちろん、定番カスタムばかりがすべてではなく、他人とは違ったアプローチを練りに練って実現するツワモノも多く存在するのがクラウンの世界。
ここで紹介するクラウンワゴンも例に漏れず、一見するとシャコタンなクラウンワゴン。
でも、見る人が見れば驚愕のカスタムワークが投入されているという、素人お断りな1台なのだ！

というのも、本来ならリアエンドにホーシングを採用するため、どんなに車高を落としてもキャンバー角がつかないのがクラウンワゴン。
その定説を覆すため、リアエンド一式をゴッソリと入れ替えてしまったのだ。
もちろん、目的はリアタイヤをハの字にするためのみ!!
構想２年。
その思いを一身に受け、満を持して取り掛かったのが、ドメスティックカスタムの雄、中村車両製作所というから、その内容もディープを極める。

リアタイヤをハの字を切らせると同時に、ホイールもリバレルでジャストサイズを製作。
にもかかわらず、ボディはオリジナルの状態をキープしているから、見た目にそのスゴさが解りにくいというもの。
いわば、能ある鷹は爪隠す、羊の皮を被った……、といった、隠れラディカルマシンとして仕上げられているのだ。

マニア好みのするクラウンワゴンを、さらにマニアックに攻めまくったこの1台。
ディープなクラウンワールドを表現する漢のマシンというワケだ!!



>>エンジンはトヨタの名機1JZを搭載。今後は6スロ化を始め、ディテーリングも行いながら、快適＆快速シャコタンワゴンに仕上げるとのこと。



>>クラウンワゴン乗りの憧れといえばベンコラ（ベンチシート＆コラムシフト）の装備。加えてサードシートを備える8人乗り仕様を生かしきる前提で、リアエンドはフレーム下ですべてのカスタムを完結させるのは必須。フロア加工を一切許さない過酷なオーダーを見事にクリアしているのだ。


>>当時できなかった思いを蘇らせ、旧ロゴのOZフッツーラを探し出しながらリバレルで11Jを製作！ もちろん、このサイズを収められるように、リアの足回りを設計していることは当然のことだ。


>>この写真の違和感は、分かる人にしか分からない!? いぶし銀の玄人カスタマイズがなしえるワザなのだ。


>>現状ではフロントサスペンションに仮のローダウンサスをセットしているため、これからフロントの車高調をワンオフする。低さだけでなく、走りの快適性も求めているのはクラウンたる所以だ。


>>まるっきり作り変えられたリアエンドは、4WDのMPVからナックルとブレーキを拝借しつつ、ワンオフしたデフキャリアにスカイラインから流用したR200デフとドライブシャフトをセット。これに合わせてプロペラシャフトもクラウン純正にスカイラインのユニバーサル部を組み合わせ調整している。


>>アーム類はクラウンのメンバーとMPVのナックルに合わせながら、11Jを収めるために緻密な設計のもとワンオフしている。もちろん、アームはターンバックルで調整式にしているため、さらに過激なネガキャンにセットアップすることも可能と至れり尽くせりだ！


>>オーナーこだわりのネイビーカラーの中期ベンコラ8人乗りは、かなりレアな車体とのこと。しかも’94年モデルのみにサイドのアンダーパネルが装着されるなど、オリジナルを重視する理由もマニアックすぎ！


『カスタムCAR』2016年12月号掲載
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）
BASE CAR：クラウンワゴン／1994年型
SOURCE：中村車両製作所、38MotorSport