【んっ!? ドラッグレース仕様ですと!!】トヨタにF20C型を搭載! 巨大なターボでパワーアップし、フルパワーなら1000馬力も狙えるモンスターAE86

TOYOTAのAE86にF20Cチューンドモーターを搭載したドラッグレース仕様☆

       
アメリカのAE86マニア、ファブリケーターが
ドリフトマシンをドラッグレーサーに大胆チェンジ!

【画像8枚】強いねじれに対応するドラッグレース専用のアンチスウェイバー、チューブ加工で作製したアーム類、F20Cチューンドモーターを搭載するエンジンルームなど、モンスターハチロクの詳細はココを見よ!

日本から輸出されたドリフト走行会が爆発的にブレイクした頃には、すでに旧車となっていたハチロク。
状態のいいベースカーを探すのも難しかったことから、ごく一部の熱心なファンだけが乗るマニアックな車両だったのだが……。

サザンカリフォルニアでジャパニーズカーのチューニングやモディファイを手掛けるショップJSPは、長年にわたりハチロクでドリフト競技に参加してきた実績を持つショップ。
その店主であるジョンが、以前ドリフトに使っていたマシンを心機一転、ドラッグレースカーへとリメイクしたのがコチラだ!

ハイスクール時代から軽量ですばしっこいホンダをイジリ倒してきたというジョンらしく、このハチロクもエンジン本体はS2000用のF20C型を巨大なターボでパワーアップしたもの。
サスペンションのセットアップを優先するべく、現在はターボのブースト圧を抑えた750馬力(!)というけど、フルパワーなら1000馬力も狙えるというモンスターになっているらしい。

現在のところ、ドラッグレーサーにありがちなナロードリアエンド&ファットなスリックタイヤではなく、ストックのフロアを切らずに済むオリジナルのラダーバーサスペンションでタイムアップに挑戦中。
それでもすでに1/4マイルで9秒台というレベルに到達しているから、おそらく世界最速のハチロクといっても間違いないかも!?

軽量でクイックなジャパニーズカーが大好きなジョンによれば、ストックボディ+フル軽量化+ターボチューンのホンダモーターは最強のコンボだそう。

ドラッグレースはパーツメーカーやレースウェイも多く存在する東海岸が有利といわれるけど、西海岸のトップを狙うこのハチロクからも目が離せないゾ!!



>>J Blood製のクォーターパネルはドリフト時代からのもの。このフレアーフェンダーに収まるサイズのタイヤでドラッグレースに挑む。そのため、マシン全体の軽量化もハンパなく、現時点でクオーターマイルは9秒前半だという。


>>ドラッグレースに転向するにあたり、ストラットサスやアーム関連は大幅に作り直し。軽量なチューブアームと短いショックでウェイトを軽減するほか、ギアボックスも純正をうまく利用してコストを抑えた作りとなっている。


>>元からリジッドアクスル式リアサスをもつハチロクのオリジナルのサスアームの位置を使って構築したラダーバー式リアサス。リアエンドはドラッグレースで定番のフォード9インチへと移植済みだ。


>>室内貫通タイプのアンチスウェイバー(スタビライザー)を製作、左右の均等化を図っている。


>>ロールケージなどの製作はジョンが得意とする分野であり、レースの直前にだけ作業するというワリには実に簡素かつキレイ。シート&ベルトなど、セーフティに関しては全面的にSPARCOを信頼、ウェア類も同様だ。


>>「ストックのフロアを切り刻んでまでタイヤを奥に入れたくない」という理由から履いているドラッグレーススリックは26×8.5-15インチと、FR車には最小クラスのサイズ。小径なのはクォーターマイルではなく1/8マイルのコースが前提なためだ。


>>ホンダのS2000用のモーター本体は、Mission Critical Performanceという専門ショップの1200馬力パッケージにJSP自社製のチューブ関連を加えてセットアップ。ストックのクランクシャフトに対して徹底的にモディファイ&強化されたヘッドが武器だ。タービンはGarrett製のGTX4202という特大サイズ。なお、ミッションはG-Forceというドラッグレース用のマニュアル5速となる。燃料制御はHaltech製コンピューターを採用している。


>>加熱する旧車シーンにUSからの刺客登場! TOYOTAにF20Cチューンドモーターを搭載するドラッグレース仕様のAE86ナリ!!


『カスタムCAR』2015年8月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:Toyota Corolla GTS/1985年型

PHOTO/林 雅人 TEXT/岡村 真

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