【着地するポスタルバン!】グラマン・LLV ベースのアメリカ製郵便車をメタルワークで大胆にもグランドスラム化!!

究極のローダウンフォルムを獲得したグラマン・LLV

       
禁断のボディドロップで
究極のスラムドを実現!

【画像7枚】北米車種なのに右ハンドルの謎、ボディドロップで低さを追求した激低フォルム、限界クリアランスで収まるアイアン・デュークなど、グラマン・LLVのヒミツはココをチェック!!

舞台はイギリス。
この地へアメリカから移住してきたオーナーは、ローライダービルダーとして培ったスキルを生かそうとローライダーショップをオープン。
それからというもの、まだまだカスタム文化が乏しいイギリスで、ハイドロやエアサスの魅力を広めていくかたわら、さまざまなインストールにも挑戦し、その知名度を上げていった。

そんな中、ちょっとだけ気を抜いて、ユニークなカスタムを作ってみよう!
と、始まったのがこの作品。
なんとそのベースは、アメリカ製の郵便車、通称ポスタルバンをチョイス!!

まずは、ショップのお家芸であるハイドロ=油圧式サスペンションを使ったローダウンにトライ。
しかし、思うような低さが見込めないと悟ったオーナーは、潔くフレームオフを決行。
つまり、究極の低さの実現に向かってボディドロップに着手したのである。

その工程は、ボディフロアの一部をカットし、フレームを収めるためのスペースを確保しつつ、高い位置でフロアとフレームと接合するという大規模な内容。

その成果はご覧のとおり、サイドステップが地面と接触する=グランドスラムによって「これが郵便車?」と思うほどのクールなスタンスを獲得している。

一方、内外装は極力ストックをとどめ、NYPD調、つまりニューヨーク市警の護送車両をモチーフとしたアクセントを投入。

ベースの珍しさも重なってそのインパクトは相当なもので、いまやオーナーのショップははイギリスはおろか、世界中から注目されるショップへと急成長を遂げたのだ。



>>イギリスだけにハンドル位置をリロケート? と思いきや、北米圏で生産されたグラマンのすべては右ハンドル。これは郵便局員が各家の郵便ポストにアクセスしやすくするためで、同時に対向車と接触しないようドライバーの安全も確保しているそう。


>>ボディドロップによってエンジンとボディが急接近。それを絶妙なクリアランスでかわすよう収められたモーターは、GM系の小型車両などが搭載するアイアン・デュークと呼ばれる4シリンダーだ。



>>「ベースは『郵便車』なのに、あえてNYPD(ニューヨーク市警仕様)っぽいアレンジを加えてソレっぽくしてみたんだ!」とは、ビルダー兼オーナー。


>>地面と吸い付くような低さを実現するために選ばれたのは、トラッキン界でおなじみのボディドロップと呼ばれる手法。ボディとフレームを一旦切り離し、ボディ側のフロアを一周カット。フレーム部のクリアランスを稼ぐように高い位置で再びフロアをつなぎ合わせていることが写真から分かるだろう。合わせて上方へ上がったハウジング部は、ステンレス製の化粧板でカバーしている。


>>サイドステップが完全に地面と接触するグランドスラム化。クールなスタンスフォルムを獲得している。


>>ボディドロップで究極の低さを獲得した勇姿が違和感アリアリのフロントビュー。郵便車がニューヨーク市警の護送車両へとコンバートしている。


『カスタムCAR』2020年11月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:グラマン・LLV
SOURCE:Rayvern Hydraulics

PHOTO/Tony Matthews(Superfly Autos) TEXT/竹下進悟

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