【ノーマル然としたワイドフェンダーとブラックレターを削って実現した履きこなし!】優雅な'90年代コンバチ欧州車を激シブ・スタンス!

       
クルマのカッコよさとは「車高とホイール」。このセオリーは不文律として、カスタムの世界では共通の認識である。

そんな基礎を踏まえつつ、さらにフォルムを磨いていくのがカスタムの醍醐味なのだ。
過去には数々のクレージーな秀作を世に生み出してきたクールフォーエヴァー。
2017年のスタンスネイションジャパンに合わせて仕上げられたのがこのW124である。
とはいっても、これまでの作風と比べると、シンプルシックなスタイリングでまとめられているのは予想外の展開。
「これまではイロイロとヤリ過ぎちゃって」というように、今回はあえてベースの持ち味を生かしたスタイリングを目指したということだ。

そのコンセプトどおり、車高とホイール以外はパッと見ノーマルの雰囲気。
しかし、車高とホイールという2つのキーワードを徹底的に極めるのが今回のテーマであり、ヤリ過ぎを封印した証なのだ。

そのポイントのひとつがノーマル風に見せるフェンダー作り。実際はフロント10mm、リア15mmのワイド化を行っているが、W124純正のプレスラインをしっかりと再現しながら、ホイールに合わせて出幅を計算。マニアが見てもその膨らみはわからないほど、緻密なボディワークが施されている。
加えてエアサスで落とした車高のバランスをとるため、フロントバンパーは下方に2mm延長。
ノーマルバンパーのデザインをそのままに、見た目にはわからないディテールワークが加えられている。
「こんな古いクルマって思っていたけど、改めて見ると’90年代の欧州車って車体が薄くてバランスがいいんだよね。だからシャコタンにするとそれだけでカッコよくなる」。
今だからこそ見直すべき、シャコタンの原点がここにあるのだ!

【写真7点>>激シブ・コンバチ欧州車のスタンスの全貌はコチラから】


>>’90年代の欧州車が持つ優雅さはコンバーチブルボディによってさらに強調される。この雰囲気を重視するためにストックのイメージを壊さず、フロントバンパーのエプロン部分を20mm延長するなど、綿密なディテールワークを施した。


>>フェンダーは内側にスラントしている純正フェンダーのプレスラインに合わせ、外に出しながらも内側に折り戻す形状を再現。さらにタイヤのブラックレターを削ってアウトリップ化したってのもスゴイ!


>>足元はニュートレイル・LM12(F:17×9.5、R:17×10.5)をセレクト。なお、フェンダーはリムに合わせてフレア加工を行っている。


>>フェンダーやフロントバンパーといったボディメイクと同様にこだわったのが、’90年代欧州車に必須とされたリアガーニッシュ。A124を仕上げるにあたって、赤×白の配色を探し回ってやっと見つけたこだわりアイテムだ。


>>重量級を支えるW124コンバーチブルは車高が落ちない特徴を持っている。その問題を解決するため、アッパー側にスペーサーを追加して純正同等のストローク量を確保し、快適な乗り心地とシャコタン化を実現した。


>>トランクにはオーディオユニットとエアサスユニットをインストール。ルックスとサウンド、さらに荷物の積載空間もしっかりと確保しているのはプライベートカーとしてフル活用を考えた結果だ。


>>インテリアは、この年代特有の樹脂パーツの劣化部をレストア&生地を張ってリペア済み。各部には強烈なこだわりを投入しつつ、ステアリングはグラント・チャレンジャーで軽くハズしのポイントも作る。

『カスタムCAR』2018年3月号掲載
BASE CAR:メルセデスベンツ 320CE カブリオレ 1993年型
SOURCE:cool 4 ever、neutrale wheels

PHOTO/編集部 TEXT/渡邊大輔

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