【ベースはなんだ?】ファントムグリルでアメリカンに振った国産1BOXベースの怪作!!

       
この顔にピンと来た人、本誌のかなり箱車カスタム通デス。

重心の低いファントムグリルが印象的な赤×白の200系が本誌表紙を飾ったのは9年前。
超絶ボディワークで当時の200系カスタムの最前線に君臨していたが、その4年後に手放し、レジャー用としてオーナーが購入したのがNV350だった。
一時期カスタム熱を封印していたオーナーだったが、密かに箱車カスタム第2章を計画していた。

2016年のSBMファイナル直前にトリニティで足回りに着手し、2017年SBM大阪でひとまず完成。そこから数々の名車を仕上げた、ガレージイルと初タッグを結成し、ボディカスタムに入る。

トレードマークというべきファントムグリルは、ヘッドライトとの相性を考え、前作ハイエース同様にヘッドライト位置を約15cm下方に移設。
グリルに合わせてワイドルックバンパーのアッパー部を削り、コーナーパネルレスのボンネットは下方へ延長した。
初代キャラバンをリスペクトしたコーナーレンズを合わせたり、立体的なガーニッシュを備えるなどし、唯一無二のメリケンフェイスを表現しているのだ。

もちろんリアセクションのカスタムも抜かりナシ。ダッジ・ダコタのステップバンパーをナロードして再形成したり、C10のテールランプは最初から埋まっていたかのようなスムーズな仕上がりだ。

「日米の古いパーツを多用しているので、その雰囲気を壊さないシックな色」というブルー×パープルメタリックのボディにワイルドマン石井氏のピンスト&シルバーリーフが踊れば、SAMURAIアメリカンの完成となる。

前作200系は“出す”カスタム、今作NV350は“シェイブする”カスタムを心がけたオーナー。果たして1BOXトリロジーはあるのか?!

【写真13点>>スラムド「DATVAN」NV350の全貌をチェック!】


>>コーナーレンズは、初代キャラバンE20純正品を海外オークションで入手し、最新のキャラバンであるNV350にインストール。定番のLED化はあえてせずに、ハロゲン球の温かみのある色を楽しんでいる。


>>バンパー形状に合わせて絶妙なアールをつけ、SEMAショーで見たC10に付いていたガーニッシュをワンオフで製作。


>>純正ヘッドライトの位置が気に食わず、C1500ヘッドライトを15cm下げたところにセットし、アストロ用ビレットグリルを合わせた。フォグ部のカバーは’60年代のカマロRS用で、以前製作した200系からの移植だ。


>>サイドボディに流れる純正プレスラインに合わせて、ワイルドマン石井氏がシルバーリーフをオーナーの前愛車200系のカラー、白×赤のピンストでサンドイッチ。


>>リアガラスのショップロゴサインもステッカーではなく、ワイルドマンの手描き。ピンスト×リーフのフィニッシュであるアール形状に合わせ、スライドレールエンド部を同形状にしたのは松浦氏のサプライズカスタムだ。


>>純正バンパー自体をスムーズして一体化し、ダッジ・ダコタのステップバンパーをナロード。メッキに見える部分は、精巧な鏡面ペイントというから驚き。


>>C10用テールも純正品かのようにボディ面にオフセットしてからセット。


>>ボディはガレージイル松浦氏の手により、キャンディ+マットパール+粒のデカいメタリックを合わせ、シックなカラーのブルー×パープルメタリックとした。


>>インテリアはいたってシンプル。ビレットスペシャリティーズのステアリングにワールドのビレットルームミラーやグラブハンドルなどをコーディネート。徹底してビレットにこだわる!


>>ハイドロシステムをディスプレイするフロア部分は、JOYWORX謹製“カモハラ張り”で、ウッドの温かみでレトロ感もプラスする。


>>足回りの製作は「千葉の落とし屋」の異名を持つトリニティがすべて担当。システム自体はハイドロリクスを採用し、コントロールにはアキュエアーを使用する。


>>200系ハイエースより下がりにくいとされているNV350をナックルアーム、ロワアーム加工、さらには給油タンクをスライスし、燃料ホースを新設! さらにはエンジンも30mm上げ、ホーシングもナロードして、極限までロワードする。


>>最初からアメ車流用を決めていたというホイールは、現行マスタング純正品(19×8.5 IN35)をハブを5穴化してIN。トレードマークとなる馬のマークは削って、そのへんにあった(笑)NISSANマークを貼り付けた。

『カスタムCAR』2018年2月号掲載
BASE CAR:NV350キャラバン・ナローボディ・バン・プレミアムGX 2012年型
SOURCE:ガレージイルトリニティワールドコーポレーションムーンアイズJOYWORX

PHOTO/南井浩孝

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